2015 Fiscal Year Annual Research Report
科学教育と科学コミュニケーションをつなぐ科学者の対話力トレーニングプログラム開発
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26282035
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
加納 圭 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (30555636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋谷 直矩 山口大学, 総合科学部, 助教 (10589998)
高梨 克也 京都大学, 情報学研究科, 研究員 (30423049)
水町 衣里 京都大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (30534424)
森 幹彦 京都大学, 学内共同利用施設等, 助教 (70362423)
元木 環 京都大学, 学内共同利用施設等, 助教 (80362424)
森村 吉貴 京都大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (80578279)
城 綾実 京都大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (00709313)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 科学コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の背景は次の3点である。1. 2011年3月11日に発生した東日本大震災を契機に専門家と国民との間のコミュニケーションのあり方に多くの課題が浮き彫りになった。ポスト3.11.において科学者の信頼が低下した、ともいわれている(平成24年度科学技術白書)。今後の科学コミュニケーションのあり方が問われている。2.2011~2015年度を対象とした『第4期科学技術基本計画』では、科学コミュニケーション活動をこれまで以上に積極的に推進すると明記されている。3.同計画では、科学者による科学コミュニケーション活動等の推進により、国民の科学リテラシーの向上を図ることも書かれている。 このような背景の元、1.科学者と国民との対話を評価する指標の構築、2.評価指標に合わせた効果的・効率的なリフレクションツールの導入、3.上記を踏まえた対話力トレーニングプログラム実施教材・マニュアル開発と普及展開を目的とし、本研究を実施さしている。昨年度は評価指標としてのルーブリック草案を作成し、また、リフレクションツール開発の一部を行っていた。 今年度は、昨年度の草案をもとにしてルーブリックを完成させた。また、対話力トレーニングプログラムにおける「事前学習」で用いることのできるリフレクションツールを開発した。「事前学習」では、昨年度に見出した科学者と国民とのインタラクションの中で良いコミュニケーションだと思われる場面をビデオ提示し、受講者にコミュニケーション分析を行わせた。その際、より効果的にビデオ提示できるようコミュニケーション場面を字幕付き、エフェクト(ジェスチャーや視線等を視覚的に表す効果)付きで見せられるツールを開発し終えた。また、ルーブリックと連動してビデオを見せられるツールも開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ルーブリックの完成、リフレクションツール開発など、1、2年度目に予定していた研究開発を順調に終えることができたため、本研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果をもとに、最終年度に予定している対話力トレーニングプログラム実施教材・マニュアルの作成を実施する。
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Causes of Carryover |
リフレクションツールの微修正が必要となる可能性があるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
リフレクションツールの最終チェックと微修正を実施する。また、技術補佐員等も含めより一層、成果をマニュアル等にまとめ普及展開することを目指す。
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Research Products
(3 results)