2016 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of plant nyctinasty
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26282207
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上田 実 東北大学, 理学研究科, 教授 (60265931)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 就眠運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
マメ科植物は、朝に葉を開き、夜には葉を畳んで「眠る」日周性の葉のリズム運動(就眠運動)を行う。アメリカネムノキ(Samanea saman)は、古くから就眠運動研究のスタンダード植物として用いられてきた。既に我々は、葉の開閉運動に寄与するイオンチャネルを同定している(及川貴也ら, 第58回日本植物生理学会年会, PF-53(2017))。今回我々は、このイオンチャネル発現の日周性変動から、これらのチャネルによる「葉を開く」運動の制御機構の解明を目指した。また、先行研究において同定された、アメリカネムノキの覚醒物質cis-p-coumaroylagmatineを基に合成した蛍光プローブを用いて、この化合物が葉の運動に関与する仕組みの解明を目指した。 「葉を開く」運動には、葉の付け根部分に存在する運動細胞の、下面側と上面側の膨張/収縮が関与する。葉の運動とイオンチャネルの関連を明らかにするため、上下両面の各運動細胞におけるイオンチャネル遺伝子の経時的発現量解析を行った。その結果、アニオンチャネルSsSLAH1は、葉を開く時間帯においてのみ、下面側での発現量が上面側を大きく上回った。これにより、下面側のみでアニオンの放出が起こり、運動細胞が収縮する。一方、上面側では、SsSLAH1の発現量が低いため、収縮は起こらない。このように、下面側が上面側よりも相対的に縮むことで、「葉を開く」ことが明らかになった。 続いて、葉の運動と覚醒物質の関連を明らかにするため、cis-p-coumaroylagmatineにRhodamineを修飾した蛍光プローブの合成と運動細胞の標識を行った。その結果、上面側運動細胞の核に特異的なRhodamineの蛍光を得た。以上より、覚醒物質は、SsSLAH1の上面側特異的な発現抑制に関与し、葉を開かせると推定される。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)