2015 Fiscal Year Annual Research Report
青島・烟台をめぐるドイツ・日本・中国の「文化的記憶」
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26284052
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三宅 晶子 千葉大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (50157608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 雄一 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (30305403)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 想起の文化 / 記憶メディア都市 / 宗教的情操 / 植民地 / 青島 / 大連 / 忘却と称賛 |
Outline of Annual Research Achievements |
【シンポジウムでの発表】各研究者が、それぞれの研究フィールドで、日独中の戦時下と戦後に関わる思想状況と想起の問題を研究し、発表・討議を行い、論文を発表した:2015年5月30日須藤温子「戦後オーストリア文学による忘却と称賛―亡命作家ローベルト・ノイマン、ヴェーザ・カネッティ、エリアス・カネッティを例に」(日本独文学会シンポジウム「ウィーン1945-1966 オーストリア文学の「悪霊」たち」)、5月31日三宅晶子「道徳教育の歴史的分析」(日本教育法学会公開シンポジウム「道徳教科化の教育的検討」での報告(招待)、論文「「教科化」に向かう「道徳」その超越的価値観の系譜を検証する―「宗教的情操」から「畏敬の念」へ」)、12月18日橋本雄一「自分たちの側が始めた戦争と植民地のなかに立つ他者」(国際シンポジウム「第二次大戦終結70周年 近代アジア各地域における主権回復の精神」The International Asia-Culture Institute(韓国、水原市)報告(招待)) 【「記憶メディア都市」としての青島の文献・表象分析】昨年の烟台・青島調査で得た資料研究:総督邸の意匠分析、現代の画家金歩松が描く青島のドイツ建築と風景画の分析、青島神社等日本建築の分析2)ドイツ語文献の分析:Brecht:Der Tsingtaosoldat. 【中国出張調査】2016年3月19日~3月23日 橋本が旧植民地期大連とドイツ山東半島植民地の関係資料の探査、市街探査フィールドワーク:3/19出国、大連到着。大連市鳳鳴街旧建物と保存研究者を訪問、研究質疑と交流。3/20市内探査。3/21月:市街探査。再び鳳鳴街旧建物と保存研究者を訪問、研究質疑と交流。3/22大連市図書館地方文献史料室にて、日本統治期たる「“満蒙”植民地期」の中国人刊行による大連案内図書や大連中華青年会についての「戦後」研究図書を調査・閲覧、かつ公式撮影。金州区近代史研究者を訪問、研究質疑と交流。3/23鳳鳴街探査、帰国。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、三宅が大学業務により、また須藤が育児休業により、研究調査は橋本が単独で大連において行ったが、研究全体としては順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年7月に中国の研究協力者である李文哲・朴銀姫が来日して研究滞在する予定であり、日本での共同研究・調査を実施する。また、中国・ドイツへの研究調査も実施の予定である。
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Research Products
(12 results)