2014 Fiscal Year Annual Research Report
ファシリテータ支援モデルに基づいた多国間協調学習システムの開発と評価
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26284079
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
合田 美子 熊本大学, 大学教育機能開発総合研究センター, 准教授 (00433706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 政寛 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (10466831)
石毛 弓 大手前大学, 現代社会学部, 准教授 (50515327)
半田 純子 埼玉工業大学, 人間社会学部, 非常勤講師 (90531301)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 外国語教育 / 教育工学 / 協調学習 / ファシリテーション / 多国間協調学習 / CSCL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は, 多国間コンピュータ支援協調学習(CSCL)を促進するために, ファシリテータを支援するための機能を備えたシステムを開発し, 効果を検証することである. グローバル人材育成のために, 語学力だけでなくコミュニケーション能力, 積極的な態度, 異文化理解の機会として多国間CSCL を捉え, (1) デザイン手法, 技法, 支援の3 視点からのファシリテーションの体系化・モデル化, (2) 学習者履歴を用いた効果的なファシリテーション技法の提案と情報共有・蓄積から複数のファシリテータの協働の促進のためのファシリテータ支援法モデルの構築, (3) ファシリテータ支援モデル(上記2)に基づいた多国間CSCL システムの開発と検証, の3 点を達成することを目指す. 具体的には, 多国間 CSCL において学習者間, 学 習者とシステム, 学習者とファシリテータ間, ファシリテータ間のデータやログを活用し複数の ファシリテータが効率的に協働し効果的にファシリテーションを行うためのシステムを開発する. そのために平成 26 年度は基礎調査と2国間のパイロットテストを行い, ラーニングデザインとファシリテーションモデルの検討を行った. また, 多国間でのファシリテーションを支援するために必要なシステム機能について整理した. 本研究の成果として多国間オンラインコミュニケーションにおけるファシリテーションの体系化・モデル化が期待できる. 授業設計に合わせたファシリテーションを設計できるようになり, 支援システムの開発により, 授業実施中において学習者の学習履歴を見ながら効果的なファシリテーション技法を選択し, 提供できるようになると考えられる. 研究的意義として, 今後のグローバル教育に関連する分野へ有意義な情報や示唆を提供できると考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の計画通り, 二国間での授業協力に関してパイロット調査, およびファシリテーションと協調学習デザインに関する先行調査を行うことができたため, おおむね順調であると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は, 二国間の授業協力におけるパイロット調査は予定通り行うことができた. しかし, 時差や学年歴, 時間割などの違いから, 長期間で行う学習者間のプロジェクト学習や問題解決型学習を実施することができなかった. 平成27年度は, より多くの海外協力者と連携し, 学習期間を長めに設定した, 二国間および多国間での授業協力, ファシリテーションの実現を目指す.
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Causes of Carryover |
平成26年度は, 二国間研究協力に注力したため, 当初計画していた旅費より少額の費用で賄うことができた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
多国間での共同研究を進めるために, 平成27年度予算と合わせて使用する.
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