2014 Fiscal Year Annual Research Report
産学ELF(共通語としての英語)使用実態調査とグローバル人材育成英語教育への提言
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26284083
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
村田 久美子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10229990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 安剛 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 名誉教授 (00130857)
土屋 慶子 東海大学, 公私立大学の部局等, 講師 (20631823)
飯野 公一 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (50296399)
寺内 一 高千穂大学, 商学部, 教授 (50307146)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 応用言語学 / ELF / 英語教育 / ESP / 社会言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
H26年度は久保田竜子氏のワークショップを7月に開催(第9回)、11月14,15日に、ウィーン大学のウィドウソン、サイドルホッファー両教授、テルアビプ大学ショハミ教授を招聘し第4回早稲田ELF国際ワークショップを開催し、ELF研究の現状把握と評価の視点も取り入れ、理解を進化させた。パネルではこの3名を指定討論者に、大学における英語を媒介とした授業(EMI)実践を検討すべく、中国のYing Wang博士を始めとして国内外5名の研究者の参加のもと、各大学での実践を中心に発表、討論を実施した。個人発表はELF研究への興味と裾野の広がり、理解の深まりが更に実感できるものとなった。ワークショップはELF研究に興味がある研究者や学生等にも公開され、多くの参加者があり質疑応答も活発で、ELFとELF研究への理解を深めるよい機会となった。 H26年6月にはWaseda Working Papers in ELFの第3巻も発行し、第1,2巻とともにELF研究者の貴重な参考文献として国内外で参考にされている。 ELFコミュニケーション現場での実態録音調査に関しては、高等教育現場で更に学生インタビュー及び分担者飯野の協力の下、授業録画を追加、この分析結果の一部をH26年6月にユベスキュラでのSS20、H26年9月、アテネでの第7回ELF国際学会,及びH27年 3月、トロントでのAAALで村田・飯野で4回に亘り共同発表した。ビジネス現場での新しいデータ収集は研究分担者土屋がシンガポールで一部データ収集、また寺内を中心にタイでの新しい協力可能者とH27年度データ収集に向け、現在連絡調整中である。一連の研究成果は現在Waseda Working Papers in ELF第4巻 として出版準備中である(6月末刊行予定)。また、この他にWorking Papers in ELF、1,2巻を中心にした編集本が現在国際的な出版社にて印刷中で、H27年7月に刊行予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画は概ね順調であるが、高等教育とビジネス現場での資料収集の程度に差が出ている。前者では授業録画やインタビューデータ等、確実に収集が進み、同時にデータのテープ起こし、分析も順調に進み、この結果も随時、国際学会等で発表している。一方、後者のビジネスデータは新たにシンガポールでのデータ収集をしたが、予定していたタイでのデータ収集が双方の都合により2度にわたり取り消しとなり、現在また予定を調整中である。ビジネスデータは情報保護の面で、収集できるデータが非常に限られており、また分析結果の発表に関しても制限があり、協力者との信頼構築が非常に大切な要素となっており、現在新しい協力可能者と調整中である。
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Strategy for Future Research Activity |
高等教育現場では今年度は新たに留学前と後の学生インタビューデータを収集すると同時に、授業の参与観察、録画も追加、また英語を媒介とする授業(EMI)に関する学生と教員へのアンケート調査も行う予定で、異なるデータを関連付け有機的な分析を進めていく予定である。また、この分野の理解の深化に更に貢献する為に、引き続きワークショップの開催、Working Papersの発行等で研究結果を広く報告、また、これに基づき国際的な出版社より本も刊行し、国内外の研究者、行政、企業等、数多くの方が情報にアクセスできるようにする。 ビジネス現場での調査では新たに収集したデータの分析を進め、また新しい協力者のもと、新たなデータを収集、録画、詳細なデータ分析に繋げることを計画している。
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Causes of Carryover |
インタビューデータ録音の為のICレコーダーの購入依頼をしていたが、在庫がなく、注文品が届くのが予算締め切りに間に合わなかった為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記ICレコーダーの購入を予定している。
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Research Products
(19 results)