2016 Fiscal Year Annual Research Report
テレビアーカイブに見る戦後日本イメージの形成と変容
Project/Area Number |
26285106
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丹羽 美之 東京大学, 大学院情報学環, 准教授 (00366824)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 守 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30232474)
林 香里 東京大学, 大学院情報学環, 教授 (40292784)
藤田 真文 法政大学, 社会学部, 教授 (60229010)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | テレビ / マスメディア / ドキュメンタリー / ジャーナリズム / 映像 / アーカイブ / 戦後日本 / 地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本テレビ系列の全国29局が制作する「NNNドキュメント」は、日本のテレビで最も長い歴史を持つドキュメンタリー番組である。1970年の放送開始以来、40年あまりの間に「NNNドキュメント」が制作した番組は約2300本。取り上げたテーマは、事件や事故、医療や福祉、公害や環境、災害や戦争など、多岐にわたる。本研究は、これらの番組をデジタルアーカイブ化し、それらを活用してテレビジャーナリズム史および戦後日本史を検証することを目指している。3年目にあたる本年度は、これまでに開発した研究用デジタルアーカイブシステムを最大限に活用し、番組の視聴・分析、データベースの作成を順調に進めた。また研究活動の一環として、一般公開型のワークショップ(研究上映会)も開催した。具体的な研究成果は下記の通りである。 (1)定例研究会の開催(全6回、「70年代ドキュメンタリーの表現形式」「ローカル局が刻む戦争の『記憶』」「NNNドキュメントの中の失業・労働」「プロデューサー聞き取り調査報告」「『災前の東北』の風景」ほか) (2)アーカイブシステムの開発・運用(NNNドキュメント研究用デジタルアーカイブシステムの開発・運用) (3)データベース作成(NNNドキュメントデータベースへの番組データ入力、490本) (4)ワークショップの開催(全2回、「NNNドキュメントとの対話(2) 『レイトカマー』から見た水俣」2016/10/27、東大・工学部2号館ほか)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で開発・構築したNNNドキュメント研究用デジタルアーカイブシステムを活用して、番組の視聴・分析、データベースの整備、公開型ワークショップの企画・開催を、当初の予定通り実施することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も、引き続きNNNドキュメント研究用デジタルアーカイブシステムを活用して、番組の視聴・分析、データベースの整備、公開型ワークショップの企画・開催を進めていく。その上で、研究の最終年度のまとめとして、研究会やワークショップの成果を中心に、書籍を編集し、刊行する。またNNNドキュメントのデータベースを完成させ、ウェブ上で公開することを目指す。
|
Causes of Carryover |
ワークショップのゲスト招聘交通費・宿泊費が当初の予定より少なく済んだため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度のデータベース入力経費に使用する予定である。
|