2014 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマで生成された生体内フリーラジカルの実時間計測とプラズマ滅菌処理の研究
Project/Area Number |
26286071
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石川 健治 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60417384)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プラズマ滅菌 / 電子スピン共鳴 / プラズマ化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
細菌の殺滅を目的とした放電プラズマ滅菌は、薬品不要で電源のみで稼働するために、いつでもどこでも生物学・農学的な作用を得られているが、バイオプラズマ応用全般においてもいえることであるが、プラズマと生体との相互作用で未知な部分が多くある。また、完全な滅菌を得るためにも、その解析が強く求められているため、本研究では、プラズマ滅菌過程において、生体内フリーラジカルの挙動が多くの知見を与えるのではないかとの考えから、フリーラジカル解析を軸に、プラズマ生成するイオン・ラジカル・光といった個々の反応種の滅菌作用の発現機構を、プラズマ殺菌中その場で実時間に観察可能な方法によって詳細に解明することを進めている。 本年度は、実時間その場電子スピン共鳴装置に生体解析のための装置を取り付けた。生体のフリーラジカル検出を行い、プラズマとの相互作用の解析しはじめた。放電プラズマで生成される酸化性化学種やプラズマ発光の過剰な照射は、生体試料の抗酸化機能を破壊する。生体試料としてカビ胞子の粉砕・超遠心分画により行って成分分析した.その結果、プラズマと相互作用により代謝される生体物質の観測しはじめることができた。今後、信号の同定作業に進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度内計画通り、実時間その場電子スピン共鳴装置に生体解析のための装置を取り付け、生体のフリーラジカル検出ができるところまで進捗したため
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き種々多様なモデル生物に調査対象を拡張してプラズマとの相互作用の解明を目指す。放電プラズマからイオン,ラジカル,光というような個々の反応種と作用やそれらの相乗効果について解析を進め、プラズマ照射により発現される代謝経路とその機構を解明していく。新たなプラズマ源の作成をはじめ、イオンのみやラジカルのみ、また光照射だけといった装置を構築し、完全滅菌を目指す。 プラズマと相互作用前後での生体内フリーラジカルを含む物質系の総括的に集合として捉えて解析していき、プラズマ作用を受けた分子集合の挙動を解明することにより、生体反応を体系化するため、構築している実験系ではプラズマからのイオン,ラジカル,光という個々の反応種の個別効果・相乗効果について質量分析によるメタボロミクス解析との対応関係で詳細に踏み込んだ機構解明を進める。
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Causes of Carryover |
生体用実時間その場解析の生体材料向けに拡張した解析装置とするための改造を予定していたが、試験・設計段階で仕様が不十分であったため、来年度に持ち越して、まとめて拡張改造を行うために繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
生体用実時間その場解析の生体材料向けに拡張した解析装置とするための改造を予定している。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] Plasma-Biological Material Interactions Studied by Employing Electron Spin Resonance (ESR) Technique2014
Author(s)
Kenji Ishikawa, Hiroshi Hashizume, Takayuki Ohta, Masafumi Ito, Hiromasa Tanaka, Keigo Takeda, Satomi Tajima, Hiroki Kondo, Makoto Sekine, and Masaru Hori
Organizer
The XXII Europhysics Conference on Atomic and Molecular Physics of Ionized Gases (ESCAMPIG)
Place of Presentation
Greifswald, Germany
Year and Date
2014-07-15 – 2014-07-19
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[Presentation] Electron Spin Resonance Study of Plasma-Biological Surface Interactions under Atmospheric Pressure Plasmas2014
Author(s)
Kenji Ishikawa, Hiroshi Hashizume, Takayuki Ohta, Masafumi Ito, Hiromasa Tanaka, Keigo Takeda, Satomi Tajima, Hiroki Kondo, Makoto Sekine, and Masaru Hori
Organizer
The 5th International Conference on Plasma Medicine (ICPM5)
Place of Presentation
Nara, Japan
Year and Date
2014-05-17 – 2014-05-23