2016 Fiscal Year Annual Research Report
流動的居住に着目した集住地を継承する主体の養成に関する研究
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26289214
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
山崎 義人 兵庫県立大学, 地域資源マネジメント研究科, 准教授 (60350427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姫野 由香 大分大学, 工学部, 助教 (10325699)
遊佐 敏彦 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10507875)
田口 太郎 徳島大学, 総合科学研究科, 准教授 (20367139)
野村 理恵 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20599104)
岡田 知子 西日本工業大学, デザイン学部, 教授 (30258503)
八木 健太郎 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (30352222)
佐久間 康富 大阪市立大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (30367023)
大沼 正寛 東北工業大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40316451)
平田 隆行 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (60362860)
内平 隆之 兵庫県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70457125)
清野 隆 江戸川大学, 社会学部, 講師 (70598200)
柴田 祐 熊本県立大学, 環境共生学部, 准教授 (90444562)
藤原 ひとみ 有明工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (90648552)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 空き家活用と地域 / 地域外に広がる社会関係 / 継がれるための枠組みづくり / 移住を進める地域戦略 / 住み「継がれる」地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
長期にわたり過疎・少子高齢化に取り組んできた課題先進地である農山漁村に目を向けると、田園回帰といわれるように、現役世代の移住・交流が頻繁に行われている。本書は、このような現代社会のモビリティの高まりにもとづいた、都市と農村との往来が頻繁になった今日の暮らし方から、持続的な地域社会をつくるための解決策を探っている。 本書では「住み継がれる」という言葉には、「住む」と「継がれる」という二つの課題を掛け合わせて解いていくべきという想いを託している。 「住む」という言葉は、一般的には「定住」するということが前提になる。つまり一定の場所に居所を定め、住まい続けることと言い換えられる。しかし、昨今は、二地域居住や週末居住、多拠点居住という言葉を耳にするようになった。今日的な暮らし方として、一定の場所に「定住」することが、すなわち「住む」という行為では必ずしもなくなりつつある。これを私たちは「流動的居住」とか「動居」と呼んでみたりしている。人々の「住む」という行為を、もっと拡張して捉えることの中から、地域の持続性を高める可能性の見い出せるのではないだろうか。 「住む」という行為を拡張して捉えると、コミュニティとの関係や農地・山林といった地域資本を誰がどのように継承していくのか、という問いも生まれてくる。「継ぐ」という能動的な表現であると自ずと住み継ぐ主体である人間に焦点があたる。移住ブームにもそのような傾向があるように思う。もちろん、それはそれで大切な視点ではある。敢えて「継がれる」という受動的な表現を打ち出していくことで、住み継がれる対象である「地域」に重きを置こうとしている。ここには、地方移住・田園回帰の一歩先を見据えて、地域が如何に継がれていき、その継続性が確保されていくのか、その方策とはどのようなものなのか、といった問いを解いていこうとする意思を込めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究成果の公表のために、出版を予定しており、その進捗が思わしくないため。 来年度上半期には出版予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
粛々と出版作業を進める。現在、脱稿しており、何度かの校正後に出版予定である。
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Causes of Carryover |
平成29年度夏ごろに研究成果として出版をするように予定が約半年遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額のほぼ全額は、研究成果の出版のために用いる。
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Research Products
(2 results)