2017 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of fast earthquake detection method: super-early warning of destructive earthquakes
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26289348
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
大久保 寛 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (90336446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯上 慎二 国立研究開発法人物質・材料研究機構, その他部局等, その他研究員 (10586853)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 地球磁場観測 / 地震検知 / ピエゾ磁気 / 地震ピエゾ磁気効果 / 断層運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,期間内に地震断層運動による地球磁場変動の観測例を収集し,地球磁場観測による最速緊急地震警報網の実現可能性を明らかにすることである。本研究の最大のポイントは地震断層運動に伴う磁場変化信号を出来るだけ多くの地震について収集することにある。3.11 東北大地震の余震が今後発生することと予想される福島県いわき市を集中観測領域とし,周辺の活断層直近に高温超電導SQUIDを用いた超高感度磁力計を設置し観測網を構築する。 本年度は,このうち以下の課題に取り組んだ。 1. 引き続き2号機の安定稼動,2. 引き続きSQUID磁力計1号機,2号機の並行観測,3. 野外SQUID磁力計による観測信号のポスト信号処理・雑音低減処理手法を精度向上,4. SQUID磁力計3号機の調整,あわせて,5.これまでの観測データを用いた地震発生時の磁場変化の解析・評価,6.機械学習を取り入れたマルチサイトの磁場信号推定を実施,7.新観測点の調整を行い,低雑音環境での観測を実施した。マルチサイト磁場推定については,ニューラルネットワークによる学習をベースとした手法を開発し,従来法に比べて,高い精度の推定ができることが明らかとなった。 不慮の出来事により,研究チームの構成と研究計画の一部変更が必要となり,3号機の観測期間が短くなり,さらなるデータ記録と検討が必要である。今後としては,並行観測による磁力計の評価と観測データの蓄積が必要となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
不慮の出来事により,研究チームの構成と研究計画の一部変更が必要となり,3号機の観測期間が短くなった.次年度も引き続き,さらなるデータ記録と検討を行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,引き続きの安定した連続観測体制の維持,高精度SQUID3成分磁力計の設置・稼動・評価を予定している。さらに,雑音低減処理・信号検知のための処理方法のブラッシュアップ,および機械学習を取り入れた磁場信号推定の安定性を向上させる。 また,地震発生時の対象信号の検出法の検討を引き続き行う。
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Causes of Carryover |
本研究課題については,最終年度(平成29年度)において不慮の出来事が発生したため,研究役割分担の変更を余儀なくされた.スケジュールを組みなおし研究を進めているが,現時点では計測データの蓄積およびデータ解析が不十分なため.次年度は,データの蓄積と解析を主に実施する予定である.
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Research Products
(3 results)