2014 Fiscal Year Annual Research Report
科学系博物館の展示支援と学習プログラムにおける情報アクセシビリティの調査研究
Project/Area Number |
26301002
|
Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
生田目 美紀 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (20320624)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 博 東京理科大学, 理工学部, 教授 (00262113)
寺野 隆雄 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (20227523)
楠 房子 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (40192025)
小川 義和 独立行政法人国立科学博物館, 学習企画・調整課, 課長 (60233433)
小林 真 筑波技術大学, 保健科学部, 准教授 (60291853)
稲垣 成哲 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70176387)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 科学教育 / 情報アクセシビリティ / 博物館 / 視覚障害者 / 聴覚障害者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,科学系博物館等における展示支援及び学習支援の現状を,聴覚障害者や視覚障害者らに代表される情報弱者に対しての配慮に着目した情報アクセシビリティの立場から世界的規模で明らかにし,その指針と評価手法の方針を打ち出すことである。 今年度は、博物館等の科学コミュニケーションの現場において,情報弱者が直面している諸課題を明らかにすることを目的として先進的な国内外の現状を調査した。具体的には、科学教育の観点から先駆的な取り組みを行っている国内外の大学や研究機関・科学系博物館等を訪問し,科学系博物館等の展示支援及び科学教育の学習支援に関する文献資料収集や関係者へのインタビューを実施した。さらに先行研究を調査した結果、博物館の全国調査に関する主要な研究は1990 年代後半から2000 年代前半のバリアフリーに着目した研究が多く,現在の情報アクセシビリティの様相を知ることはできないことが判明したため、国内の科学系博物館(日本植物園協会に加盟する111 施設,全国科学博物館協議会に加盟する221 施設,日本動物園水族館協会に加盟する153 施設)に対して全国的規模のアンケートを実施した。 調査の一部については、International Council of Museums - International Committee for Regional Museums (ICOM_ICR)にて成果発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目標通りに国内調査は6施設ならびに、欧米(アメリカ・フランス)の先端的な科学系博物館に調査に出向き、展示調査ならびに学習プログラムのヒアリングを行うことができた。アメリカはSmisonian Institution National Museum of Natural HistoryならびにAmerican Museum Natural History、フランスはシテ科学産業博物館ならびにパリ工芸博物館を訪問した。また、世界で最も歴史のあるフランスの聾学校での博物館学習に関する取り組みを聞くことができた。 国内では485施設に対する全国規模でのアンケート調査を実施し、173 施設からの回答を得ることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は平成26年度に実施した国内全国調査の結果を分析し、情報アクセシビリティの現状と聴覚障害者ならびに視覚障害者それぞれが直面している問題点を把握する。調査結果は,日本科学教育学会(JSSE)年会にて自主研究課題として問題提起を行い、広く科学教育に携わる研究者からの知見を得るように努める。その他、国際的には,the 11th Conference of the European Science Education Research Association (ESERA)に投稿を行い、国際的な研究交流を行うとともに、平行して先端的な科学系博物館に調査に出向き、展示調査ならびに学習プログラムのヒアリングを行う。
|
Causes of Carryover |
投稿していた論文が採択され、the 11th Conference of the European Science Education Research Association (ESERA)にて発表を行うことになり、旅費・参加費などを次年度に使用する必要が生じたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年9月初めに平成27年度請求額と合わせて使用する予定である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] Designing Museum Exhibits for Sensory-impaired Visitors2014
Author(s)
Miki Namatame, Yoshikazu Ogawa, lsao Nakase, Makoto Kobayashi , Ryohei Egusa, Fusako Kusunoki, Hiroshi Mizoguchi, Takao Terano, and Shigenori lnagaki
-
Journal Title
ICOM-ICR 2014,21,October, Taipei, 大會手帳
Volume: 1
Pages: 50-51
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
-
-
-