2015 Fiscal Year Annual Research Report
デング熱の実態把握と環境負荷のない地域対策の無作為化比較試験による評価
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26305019
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| Research Institution | Osaka Kyoiku University |
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Principal Investigator |
後藤 健介 大阪教育大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (60423620)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 聰 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (00342907)
藤井 仁人 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (10404237)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | デング熱 / スリランカ / 地域清掃プログラム / 血清疫学調査 / 介入研究 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
デング熱の対応策として、地域レベルでの蚊の幼虫繁殖の場となる投棄された容器の撤去プログラムは、環境負荷が少なく、新たな研究開発を必要としない点で、実際的であるが、これまで十分な検討がなされてこなかった。本研究では、スリランカにおいて、クラスター無作為化比較介入試験により地域清掃プログラムの評価をデング熱罹患者のウイルス血清型の把握、一般住民の抗体保有割合等の感染実態の把握と共に総合的に行う。さらには、収集容器のリサイクルによる資金回収プログラムも評価し、プログラム全体の持続可能性について検討する。
具体的には、1)地域清掃プログラムがデング熱アウトブレーク予防に有効であるとする仮説の証明、2)ウイルス学的診断による感染の確定診断、3)地域住民に対する血清疫学調査の実施による過去における感染歴の把握、4)デング熱罹患以外の指標としての媒介蚊への影響評価、5)介入地域周囲への影響を評価、6)地域清掃プログラムの持続可能性の検討、の6項目について明らかにする。
平成27年度は次の作業を行った。1)当初の研究対象地であったクルネーガラ県担当者の異動により、ラトナプラ県を新たに研究対象地とし、現地行政担当者と協議を行った上で、情報収集や現地調査を実施した。2)ラトナプラ県における対象医療施設の選定を行い、スリランカ保健省と調整を行った。3)現地でのウイルス診断の効率化のため、ケラニア大学において実験施設の整備を引き続き行った。4)ラトナプラ県内のデング熱患者の地理的分布を調査するため、現地のPHI(Public Health Inspector)に対しトレーニングを実施し、調査をサポートしてもらうようにした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度まで調査・調整を進めていた研究対象地のクルネーガラ県の担当者（クルネーガラ県保健局長）の急な異動のため、クルネーガラ県において、介入研究まで実施する本研究の調査・研究を継続することが困難となり、研究対象地を新たに選定しなおすこととなった。このため、ラトナプラ県を研究対象地として選定しなおしたが、現地での調整や、調査補助のためのトレーニング等をやり直す必要が生じ、遅れが生じてしまった。
しかしながら、ラトナプラ県において調査、および保健局長との調整を重ね、かつ現地調査員のトレーニング等、準備を入念に進めたことにより、次年度以降、十分に遅れを取り戻すことが可能である。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、新たに研究対象地としたラトナプラ県において、昨年度に引き続き担当者への教育・トレーニングを行う。血清疫学調査を行うために地域住民の無作為抽出を選挙人名簿を用いて行い、総計300名程度のサンプリング調査を行う。また、対象地内におけるデング熱患者の地理的分布を把握するために、PHIのサポートを受けながら、患者の家屋位置をGPS情報を用いて特定していくこととする。
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| Causes of Carryover |
当初、ウイルス学的診断および血清疫学的診断に関する研究補助員を実際より早く雇用する予定であったが、研究対象地の変更により、調整に遅れが生じたため、雇用を開始する時期が遅れてしまった。このことにより、その遅れの分次年度使用額が生じることとなった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、現地の研究補助員を引き続き雇用するほか、研究対象地の変更により、昨年度に引き続き調査研究のための謝金および旅費として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)
