2017 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of Theoretical Foundation in Dynamic Mechanism Design
| Project/Area Number |
26330027
|
|---|
| Research Institution | Hiroshima University |
|---|
Principal Investigator |
向谷 博明 広島大学, 工学研究科, 教授 (70305788)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | マルコフジャンプ確率システム / ナッシュ均衡戦略 / 誘因戦略 / 有限長通信連絡線モデル |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
連続時間マルコフジャンプ確率システムにおける混合H2/H∞制御理論に基づく誘因シュタッケルベルグゲーム問題を解いた．既存の結果と異なり，航空機や，電力システムの停電のようなシステム環境やモデルそのものが確率的に変動しても，リーダーの所望の戦略に誘因することを可能とする階層戦略の導出に成功した．これらの結果は，メカニズムデザインにおける基礎的な役割を果たすと考えられる．具体的な成果として，マルコフジャンプ確率システムに対して，モデル化誤差に起因する確定的外部入力に対し，H∞制約を考慮したリーダーのインセンティブスタックベルグ戦略の存在条件を導出した．このとき，評価関数の最適性も保証される．得られた階層戦略は，大規模線形連立型確率リカッチ代数方程式を解くことによって得られることを示した．インセンティブ構造は，フォロワーが協力型であるパレート戦略，もしくは非協力であるナッシュ均衡戦略のどちらを選択しても，最終的には，リーダーのチーム最適戦略に誘導されることが示された．これらの理論的結果の有用性を示すために，実システムである有限長通信連絡線モデルを基盤としたシミュレータにより，誘因シュタッケルベルグ戦略を数値的に解いた戦略によるシミュレーションを行った．以上の結果より，インセンティブシュタッケルベルグ戦略集合を求める実現可能性と有効性を示すことに成功した．最後に，通常，フィードバック戦略を仮定しているが，実際はそのような状況はまれである．そこで，出力フィードバック戦略による同一問題に対して，戦略が存在するための条件の導出も行った．一方では，複数リーダに対しても同様な戦略存在条件を導出した．
|
Research Products
(6 results)
