2015 Fiscal Year Research-status Report
空間データにおけるセミパラメトリックな変化係数の推測と生存時間データへの応用
Project/Area Number |
26330043
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 健一 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (30284219)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 哲治 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (60346533)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 変化係数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では空間データに対してセミパラメトリックな変化係数の推測方法を提案し、生存時間データへ応用することを目的としている。具体的には次の2点を考えている。1)位置情報を持つ空間データに対して、セミパラメトリックな変化係数の推測を提案する。2)コックスの比例ハザードモデルに対して、空間データにおいて提案されたセミパラメトリックな変化係数の推測を応用し、実データを用いて妥当性を検証する。本年度は時間および空間に関する変化係数モデルを提案し、以下の論文を発表した。 K. Satoh and T. Tonda: Estimating regression coefficients for balanced growth curve model when time trend of baseline is not specified, American Journal of Mathematical and Management Sciences, 35(3), 183-193, 2016. DOI: 10.1080/01966324.2015.1137253 T. Tonda, K. Satoh and K. Kamo: Detecting a local cohort effect for cancer mortality data using a varying coefficient model, Journal of Epidemiology, 25 (10), 639-646, 2015. DOI: 10.2188/jea.JE20140218. 和泉志津恵, 佐藤健一, 川野徳幸: 経時的に観測されたテキストデータに対する変化係数モデルに基づく統計的な分類方法と視覚化について, 計算機統計学, 28(1), 81-92, 2015.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では次の3段階の研究を計画していた。1)時間から空間へ拡張 佐藤・冨田(応用統計学, 2013)の経時測定データに対して提案されたセミパラメトリックな変化係数の推測を空間データへ拡張する。2)空間上の生存時間解析へ応用 空間上のセミパラメトリックな変化係数をコックスの比例ハザードモデルを用いて生存時間データへ応用する。3)実データによる妥当性の検証 提案手法の妥当性を広島原爆被爆者の生存期間データによって検証する。
この計画の第一段階は前年度に達成しており、今年度は2段階、あるいは、3段階に該当するコントロール群に対する経時変化を記述する手法、ならびに、コホート効果を検出する手法を開発できた。また、テキスト解析においてもセミパラメトリック手法を開発し、提案した。
したがって、当初の計画以上に進展していると考えた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究では空間データに対してセミパラメトリックな変化係数の推測方法を提案し、生存時間データへ応用することを目的としている。具体的には次の2点を考えている。1)位置情報を持つ空間データに対して、セミパラメトリックな変化係数の推測を提案する。2)コックスの比例ハザードモデルに対して、空間データにおいて提案されたセミパラメトリックな変化係数の推測を応用し、実データを用いて妥当性を検証する。 そして、その目的を達成するため次の3段階の研究を計画している。1)時間から空間へ拡張 佐藤・冨田(応用統計学, 2013)の経時測定データに対して提案されたセミパラメトリックな変化係数の推測を空間データへ拡張する。2)空間上の生存時間解析へ応用 空間上のセミパラメトリックな変化係数をコックスの比例ハザードモデルを用いて生存時間データへ応用する。3)実データによる妥当性の検証 提案手法の妥当性を広島原爆被爆者の生存期間データによって検証する。 本年度は、研究計画の第2段階、あるいは、第3段階について主に取り組み、その結果として、国際紙などに論文が掲載された。今後は、生存時間解析への応用を考えていく。その際、セミパラメトリックなモデルのみならず、扱いやすい統計モデルも念頭において手法の開発を試みる。
|
Research Products
(5 results)