2015 Fiscal Year Research-status Report
軽量なITSアプリケーション向けセキュリティ機構に関する研究
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26330156
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
猪俣 敦夫 奈良先端科学技術大学院大学, 総合情報基盤センター, 准教授 (90505869)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ITS / 楕円曲線 / ペアリング暗号 / 曲線選択 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年に入り自動車の自動運転システムが現実化しつつあるように、自動車そのものがITデバイスとして情報を受け取るだけではなく発信もするような計算機の1つになりつつある。自動車の走行軌跡などはカーナビなどでは一般的になりつつあるが、そのような走行軌跡をオンラインで活用することは、各ユーザーのプライバシーなどの問題からまだ一般的に普及するような段階には至っていない。しかしながら、自動車そのものが位置情報などを自律的に発信できるようになれば、渋滞や事故などから回避できる可能性が高くなると考えられる。そのようなシステムの確立を目指したものがITS(Intelligent Transporting System)である。本研究ではそのITSに対してより強度な安全性を提供するための暗号ミドルウェアの提供を狙っており、特に自動車のような計算機環境が制約された中で高速に暗号処理を実現するための機能の確立を目指している。その手段として、楕円曲線上の数の集合で定義される体から構成されるペアリング演算に着目し、一般的に計算処理負荷が大きくなるとされるモジュール部分を車載向けに軽量化したアルゴリズムを確立し、実システムに実装することで評価を狙ったものである。本年度は、特に実機を想定した安全性として192bit安全をベースとした曲線選択を行い、Twisted Ate Pairingの高速アルゴリズムを実現することに成功した。その成果は、国際会議に論文として投稿し、採択がなされている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、特に実機を想定した安全性として192bit安全をベースとした曲線選択を行った。具体的には、Kawazoe-Takahashi曲線をベースとしたTwisted Ate Pairingの高速アルゴリズムを実現することに成功した。その成果は、国際会議に論文として投稿し、採択がなされている。なお、安全性証明については今年度においては示すことができなかったため、社会実装の観点から安全性証明は重要な要素になるため、これについては早急に実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、提案手法の有効性の確認が主である。確立したアルゴリズムの検証としてフランスでの実証実験を目指す。特に、フランスでの軽量な実行環境とされる有名なアーキテクチャ(Kalray MPPA-256)上での評価を行い、最終的に本研究の成果の取りまとめを行う予定である。
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Research Products
(2 results)