2014 Fiscal Year Research-status Report
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26330264
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
加納 政芳 中京大学, 工学部, 准教授 (90387621)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | オノマトペ / 感性ロボティクス / ヒューマンロボットインタラクション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,言語情報の中でも非言語情報を多く含む,擬態語・擬音語(オノマトペ)および感動詞に着目したヒューマンロボットインタラクションを提案し,このインタラクションから生まれる効果を調査する.オノマトペを用いたインタラクションを実現するために,本年度は,以下の研究を実施した. ・オノマトペの音象徴属性値の調整のための一手法 個々人によって印象のばらつきの多いオノマトペに対しては,ロボットの動作を設計する際に,オノマトペの音象徴を表現する属性値をユーザごとに設定することが必要となる.そこで,オノマトペの客観的な音象徴属性値を調整する手法を提案した.本手法を用いれば,客観化によってそぎ落とされてしまった主観的な印象を音象徴属性値に付与することが可能となるため,ロボットの動作の表現性が向上することが期待される. 待される. ・オノマトペを用いた書写教示ロボットの開発 書写学習は,熟練者から指導を受ける際にも,筆圧や筆速のように感覚的な筆遣いを的確に学ぶことは難しい.このような現状から,文字を書く際の筆圧・筆速を物体の音や状態を感覚的に表すオノマトペで数値化し,ロボットの制御パラメータと対応づけることで動作する書写ロボットを開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,オノマトペとロボットの振る舞いの対応づけを行う研究を進めることに焦点を当てたが,ロボットを制御するためのオノマトペの音象徴属性値の調整手法の提案と,オノマトペによる書写教示ロボットの開発ができたことから,当初の計画に沿って研究が進んでいると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は,オノマトペおよび感動詞からのロボットの感情の生成とロボットの感情とオノマトペの対応づけについて研究を進める. 具体的には,本研究では,学習者の理解度によってロボットの感情が変化し,喜びや驚きといった感情が生起され,それがオノマトペとして出力される感情モデルが要求されることから,これを実現するための手法について研究を行う.また,引き続き,オノマトペの再現性を高める研究,およびロボット開発も進めていく.
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