2014 Fiscal Year Research-status Report
電子書籍形式を用いた写真アーカイブズの「リサーチプロファイル」形成に関する研究
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26330373
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
研谷 紀夫 関西大学, 総合情報学部, 准教授 (00466830)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ディジタルアーカイブズ / 電子書籍 / LOD / 典拠情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度においては、写真アーカイブにおける「(一)『リサーチプロファイル』として格納すべき情報の項目」、「(二)プロファイルの取得する作業フロー」、「(三)プロファイルデータの取得分析方法」、「(四)プロファイルの構成方法やインターフェイス」、「(五)電子書籍フォーマット形式を用いた資料の編集方法」「(六)NDL電子書籍納本制度への対応と電子書籍メタデータタグへのLinked Dataの記述方法への適応」、「(七)公開にあたっての著作権や電子書籍納本制度への対応方法」について検討した。この中で(一)については、写真資料の現(原)状記録、写真の撮影者情報、被写体情報、被写体に関する文献情報や各種一次資料、被写体に写る人物の共起分析情報、写真資料に関するインタビュー情報などを主要な項目とすることとした。また(二)と(三)のフローおよび情報の取得については、体系的な調査フローを構築した上で、(一)~(七)までの項目をどのように体系化するかを検討し、標準的なフローを定めた。また、(四)と(五)については、EPUB形式を用いて、プロファイルをどのように構成するかについて音源資料の調査も行いながら検討を進めた。また、(六)についてはNDLの電子書籍納本制度について調査を行った上で、電子書籍メタデータタグへのLinked Dataの対応を、プロトタイプを用いて実施した。そしてこれらの研究概要を、日本図書館研究会の研究大会において「写真アーカイブズの『リサーチプロファイル』構築に関する基礎的研究」として発表した。またその調査結果を反映した書籍『皇族元勲と明治人のアルバム-写真師丸木利陽とその作品』が平成27年春に出版され、さらにその調査内容を反映した展示「カメラが撮らえた皇族と明治の偉人たち―福井が生んだ御用写真師 丸木利陽―」が福井県立歴史博物館で平成27年春に開催されることになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度までの研究は概ね順調に進行している。理由としては、「研究実績の概要」において述べたように、(一)~(七)であげた項目の全てについて、検討が終了し、特に(一)~(五)についてはほぼ決定し、その成果は前述した日本図書館研究会 2014年度(第56回)研究大会において「写真アーカイブズの『リサーチプロファイル』構築に関する基礎的研究」において発表した。また、同内容を基礎とした具体例を示した研究成果が、2015年6月にオーストラリアのシドニーで開催されるDigital Humanities2015において発表される。但し、(六)と(七)については、常に技術的動向が変化しているため、平成27年度及び平成28年度も検討課題とする。一方で、当初の計画にはなかったが、発展した成果として、本科研において調査を進めた明治期の写真資料をまとめた書籍『皇族元勲と明治人のアルバム-写真師丸木利陽とその作品』が発刊されることになった。さらにその調査内容を反映した展示「カメラが撮らえた皇族と明治の偉人たち―福井が生んだ御用写真師 丸木利陽―」が福井県立歴史博物館で平成27年春に開催されることになった。ただし、物理的な媒体である書籍では調査内容の全てを含めることはできないため、本研究で進めている電子書籍媒体のリサーチプロファイルに、写真資料に関する研究結果をまとめることで、原資料のアーカイブ、原資料の展示、物理媒体の書籍、電子書籍媒体のリサーチプロファイルの四者を対比させ、連携させることができるようにする。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度については、予定通り、昨年度に検証した内容に沿って、対象とする資料群を対象として、実践的なリサーチプロファイルの制作と構築を開始する。対象となる資料において、①来歴の調査、②情報化の過程に関する情報、③被写体の客観的分析の3点を重点的に行った上で、写真資料の現(原)状記録、写真の撮影者情報、被写体情報、被写体に関する文献情報や各種一次資料、被写体に写る人物の共起分析情報、写真資料関するインタビュー情報などを掲載した、電子書籍形式のリサーチプロファイルを構築する。また、特に「丸木利陽」の資料については、原資料のアーカイブ、書籍、展示と比較しながら、電子書籍形式のリサーチプロファイルがどのような役割を果たすか評価・検証する予定である。その上で、その評価概要を内外の学会などで発表し、評価を行う予定である。
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Remarks |
(1)は本研究で調査を行った、明治時代の写真師、丸木利陽及び小川一眞の調査結果が反映された、福井県立歴史博物館の展示の解説URLである。なお、該当ページは展示が終了した後、解説コンテンツが削除される可能性もある。(2)は研究成果が反映された書籍の解説ページである。
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Research Products
(10 results)