2016 Fiscal Year Annual Research Report
Inspection of a compound intervention program to a public housing complex resident senior citizen
Project/Area Number |
26350076
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
三浦 宜彦 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 学長 (10143421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北畠 義典 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (00450750)
野口 有紀 静岡県立大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (30612618)
田口 孝行 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (20305428)
延原 弘章 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80218346)
伊藤 奏 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10736474)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 複合プログラム / 公的団地 / 高齢者 / 健康支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、公的団地に居住する高齢者に運動・口腔の複合介入プログラムの実施を基にして、地域コミュニティへの介入による高齢者健康支援システムを構築することを最終的な目的とている。平成27年度までに運動機能向上・口腔機能向上・生活習慣病予防に関する複合プログラムを開発して2年間介入し、対象者の満足度や各機能改善効果が確認された。一方、これと並列して、糖尿病予防教室、世代間交流教室、子育て支援教室、学生による健康講座、歯科保健指導教室、小学生の食行動講座、睡眠講座、認知症講座の8講座・教室を開催し、高齢者のみならず多世代を対象とした「包括的複合支援プログラム(以下、複合プログラム)」として公的団地全体への3年間の介入を実施した。 本年度は複合プログラムの実施とともに、補助期間最終年度として3年間の介入効果の分析を目的とした。 対象者はS県にある公的団地在住の20歳以上の男女2,000名を住民基本台帳から無作為抽出し質問紙調査を実施した。調査項目として運動習慣や歯磨き回数など健康に関する項目を設定した。合計820名より回答を得た(回収率41%)。65歳以上の有効回答数は536名(男性210名、女性326名)であった。うち、欠損値を除く252名(男性83名、女性169名)を解析対象とした。複合プログラムへ参加したものは22名(8.7%)であった。複合プログラムの参加有無と各調査項目についてχ二乗検定の結果、どちらも有意ではないものの定期的な運動習慣がある者の割合(参加あり群:54.5%、参加なし群:44.8%、p=0.38)および、1日に歯を2回以上磨く者の割合(参加あり群:78.9%、参加なし群:95.5%、p=0.06)について、複合プログラムに参加した者の方が良い傾向がみられた。 今後、継続した「包括的複合支援プログラム」の実施が高齢者の健康へ寄与する可能性が示唆された。
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