2016 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of data for dietary assessment on quality control for the provision of meals
Project/Area Number |
26350159
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Research Institution | Jumonji University |
Principal Investigator |
名倉 秀子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (80189175)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大量調理 / 給食 / 歩留まり / 保存率 / 栄養成分表示 / 生産・提供管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
給食は食生活を営む上でモデルの食事として提示され、生活習慣病等の予防のためにもなる。給食利用者に提供する栄養成分の表示について、レシピに基づく生材料の食品を日本標準食品成分表より得た栄養成分の合計である計算値と調理された給食を科学分析して得た実測値を比較し、その差の要因を生産・提供管理の視点から明らかにすることを目的としている。 平成28年度は、汁物(根菜汁)について調理前後の重量変化率および調理過程の食塩濃度を検討した。さらに、各料理の栄養成分を献立として組み合わせた時の計算値と実測値の変化を得ることとした。 汁物は重量変化率が5~10%の減少を示し、90~95%の歩留まりとなった。汁物は、だしを抽出する際に、かつお節に水の移行が観察でき、さらに加熱中の蒸発量を合わせると調理前の重量より減少することが明らかになった。また、その汁中の食塩濃度は調理過程中に0.05~0.1%濃度が上昇することが示された。汁の実を多く含む根菜汁は、調理中に根菜へ食塩の移行が明らかになった。仕上がりから30分加熱続けると、汁の実の野菜は放水がみられ、さらに汁からの食塩の移行により食塩濃度が0.05~0.10%高まった。一方で汁の食塩濃度は減少傾向を捉えることができた。 献立1(飯、根菜汁、鶏肉のきのこあんかけ、もやしのお浸し)と献立2(飯、根菜汁、さけのフライ せん切りキャベツ、もやしのお浸し)における、栄養成分について計算値と実測値を比較すると、エネルギー量、たんぱく質では計算値の88%以上の値を示し,保存率は高いことが認められた。ミネラル、ビタミン類では含有量が少ない栄養素もあるため、保存率に差がみられ、ナトリウムが95%以上と最も高く、ビタミンCが66%と最も低いことが示された。亜鉛は食品の個体差、鉄やビタミンAでは調理過程の影響が、保存率に大きく関与することが示唆された。
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Research Products
(3 results)