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2014 Fiscal Year Research-status Report

授業内の教師の動きを手がかりとした教師経験と成長に関する研究

Research Project

Project/Area Number 26350341
Research InstitutionAichi Institute of Technology

Principal Investigator

坂本 將暢  愛知工業大学, 工学部, 准教授 (20536487)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords教師教育 / 授業研究 / 授業分析 / キャリア教育 / 教師の動き
Outline of Annual Research Achievements

黒板前の教師の立ち位置のデータを、動体検知の技術を用いて収集および可視化するソフトウェアを開発した。本ソフトウェアは、筆者がプログラミング言語Processingを用いて開発したものである。パソコンに取り付けたwebカメラ等を用いて、写している映像の中から動体を自動的に検出し、その動体の画面上の中心座標を記録するものである。本ソフトウェアを用いて、実際の授業(小学校と中学校の授業、本学の教職課程の学生による模擬授業)や、これまでに撮影した授業映像を分析した。
分析したのは、教職課程に所属する学生X(10分と15分、情報)、学生Y(30分、情報)、学生Z(40分の情報と、50分の教育実習での数学)、現職の教師S(中学校数学)と教師T(小学校社会科)、そして韓国の現職教師K(小学校理科)と教育実習生L(小学校理科)、フィリピンの現職教師F(小学校英語)と現職教師G(小学校算数)などである。
その結果、教職課程の学生は、模擬授業の経験を経る毎に、黒板前のほぼ中央から動くことがなかった段階、左から右へ移動する段階とそれがパターン化した段階、パターンの中に複雑さがうかがえる段階が明らかになった。また、韓国の教師と教育実習生の授業中の動きを比較したところ、授業展開、授業形態、メディアの使い方に着目すると、現職教師と教育実習生の授業では、『展開』が複数の活動で構成されていること、一斉授業→グループ学習→一斉授業と展開していること、授業の終盤にディスプレイが使われることで共通点があり、『導入』段階の立ち位置、教師のメディアの関係性という相違点があることが明らかになった。さらに、韓国と日本の教師の授業中の動きを比較したところ、授業の構成、グループ学習の導入方法、教師とメディアの距離が明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

まず分析の数で順調と言える。現職教員の授業を分析した数は7個で、教員を志望する学生の授業を分析した数は10個であった。まだ分析に至っていないが、データを収集した授業の数は約20個あり、今後、分析を行う準備は整っている。
本研究では、日本と他国の授業での教師の動きの比較も行う予定だが、すでに韓国とフィリピンの授業を分析および比較している。今後も韓国とフィリピンの研究協力者に継続してデータを収集して分析する予定であるし、欧米の授業のデータ収集も予定しているので、おおむね順調と言える。
また、本研究に関連する研究発表を3件と、論文投稿を3件(うち2件が採録決定で、1件は結果待ち)も行っており、順調と言える。

Strategy for Future Research Activity

国内のデータ収集は、現職教員を対象とする授業のデータ収集を進めることが、現在の目標である。これまでにも研究に協力してもらっている学校に調査依頼をし、この点を推進する。
海外の研究協力者がデータを収集するだけでなく、分析をし、結果を共有することも必要であると考える。現在は、撮影した授業映像を、日本に送付してもらい、日本で分析をしているが、より簡単に分析できるソフトウェアを開発し、結果を共有したり、すぐに授業の撮影に協力してくれた教師に結果を還元できるようにしたりすることが必要と考える。

Causes of Carryover

アメリカの授業を撮影しに行く予定だったが、エボラ出血熱やイスラム諸国の騒動の都合で、時期を延期したことが、予定額より余剰した理由である。また、撮影のために購入予定だったビデオカメラの購入も延期したことも理由のひとつである。

Expenditure Plan for Carryover Budget

延期した計画は、次年度に実施する予定である。とくに、収集するデータが増加することが予想されるため、外付けのハードディスク、その中でも教師や子どもの様子を撮影された映像をデータとして扱うため、セキュリティの高い外付けハードディスクの購入に充てる。

  • Research Products

    (5 results)

All 2015 2014

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 授業展開に着目した教師の黒板前の動きに関する研究 -現職教師と教育実習生、韓国と日本の比較研究-2015

    • Author(s)
      坂本將暢、千鎬誠
    • Journal Title

      Korean Journal of the Japan Education

      Volume: 19 Pages: 129-144

    • Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
  • [Journal Article] 教員を志望する工業系大学学生の模擬授業における黒板前の動きの変化2015

    • Author(s)
      坂本將暢
    • Journal Title

      生涯学習・キャリア教育研究

      Volume: 11 Pages: 25-31

    • Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] 黒板前の動きに着目した教師としての成長 ~教育工学的な分析による動きの相違の呈示~2015

    • Author(s)
      坂本將暢
    • Organizer
      名古屋大学教育発達科学研究科附属生涯学習・キャリア教育研究センター11周年記念および日本産業教育学会東海・北陸地区例会合同研究会
    • Place of Presentation
      名古屋大学(愛知県名古屋市)
    • Year and Date
      2015-01-24
  • [Presentation] Comparative Study of Teachers and Student-Teachers’ motions in front of the Blackboard2014

    • Author(s)
      SAKAMOTO, M., CHEON, H., AVENDANO, F.
    • Organizer
      World Association of Lesson Studies International Conference 2014
    • Place of Presentation
      Bandung (Indonesia)
    • Year and Date
      2014-11-26
  • [Presentation] 教師の黒板前の動きを手がかりにした授業の解明 ~時系列分析による解釈の検討~2014

    • Author(s)
      坂本將暢
    • Organizer
      日本教育工学会第30回
    • Place of Presentation
      岐阜大学(岐阜県岐阜市)
    • Year and Date
      2014-09-19

URL: 

Published: 2016-05-27  

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