2016 Fiscal Year Annual Research Report
Impact of exercise and serum Myostatin associated with muscle wasting in patients with heart failure
Project/Area Number |
26350590
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 豪 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10349764)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 慢性心不全 / 運動耐容能 / 在宅リハビリテーション / 低強度レジスタンストレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性心不全症例において低強度トレーニングの併用による生物学的マーカーの意義は未だ確立していないことからサイトカインおよび血清ミオスタチン値について運動療法による経時的変化を検討することとした。同時に高齢者を対象とした在宅での低強度レジスタンストレーニングの効果、意義についても運動耐容能指標を用いて検証した。 心肺運動負荷試験(CPX)から得られる運動耐容能指標(PeakVO2;最大酸素摂取量及びAT;嫌気性代謝域値)と血清ミオスタチン値を用いて慢性心不全において運動療法介入による変化を検討した。 在宅にても実施可能で、一定のアドヒアランスを維持したレジスタンストレーニング法とウオーキングの併用を運動処方とし、2ヶ月間の期間、70%以上のアドヒアランスを電話調査によるモニタリングを行い、実施する介入群とウオーキングのみを中心とした通常運動指導のみの2群に無作為割付をおこなった。 対象28名を運動介入群(15人)。通常群(13人)に無作為に割付した。Peak VO2及びATについて両群における変化率を検討したところATでは介入群の方が有意な改善効果を認めた。(介入群vs 通常群;11±6%vs6±13%,p=0.0027)一方で最大運動負荷の指標であるPeak VO2には有意な差を認めなかった。これは対象の平均年齢が通常群で65歳、介入群では69歳という高齢者が対象であり推測される限界点と考えられる。また筋萎縮マーカであるミオスタチンについてもその変化率を両群で検討したが、有意差は認めなかった。(p=0.77 ,変化率平均介入群19%, 通常群22%)また炎症性サイトカインであるTNFαとミオスタチンとの相関を対象群で検証したところ、両者の間には有意な相関を認めなかった。一部報告でTNFαと血清ミオスタチンには正相関があるとの報告があるが本研究ではその関係性は見出せなかった。
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