2014 Fiscal Year Research-status Report
実世界とPCの両者にアクセス可能なハンズフリーインタフェース
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26350666
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
岩城 敏 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (00453209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 和弘 広島市立大学, 情報科学研究科, 講師 (30448047) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | hands-free-interface / real world pointing / laser pointer / head motion |
Outline of Annual Research Achievements |
当初計画通り、空気枕型頭部動作インタフェース(以下、枕インタフェース)・パンチルトアクチュエータ・レーザポインタから構成されるハンズフリー型実世界レーザポインティングシステムを構築した。本システムでは、ユーザの上下左右方向の頭部動作が枕インタフェースにより計測され、その信号に基づきPC内カーソル操作が行われる。同時に、パンチルトアクチュエータに搭載されたレーザポインタが照射するレーザビームが、そのカーソル位置に正確に追従するように制御される。この制御は、パンチルトアクチュエータの逆運動学の計算と、アクチュエータ座標系とPC ディスプレイ座標系間の同次変換行列のビジュアルマーカーによる計測により実現した。上記のシステムにより、ユーザ(被介護者)がPC画面内を操作中は、通常のマウスと同様にGUI操作を可能とし、一方、カーソルが画面の端まで到達した瞬間、あたかもそのカーソルがPC 画面から実世界に飛び出すかのように連続的にレーザビームを投影させることで、 PC内部のオブジェクト(アイコン)と外部のオブジェクト(実物体)をシームレスにポインティングすることに成功した。提案システムの妥当性を確認するために、カーソル・ポインタ操作性能(throughput, click time)を評価指標として、PC内外のオブジェクトへのポインティング性能を評価する実証実験を行った結果、両者のほぼ同等な性能を確認した。上記の研究成果は、World Automation Congress 2014で発表され、その革新的技術が認められMadni & Jamshidi Awardを受賞した。さらに、構築したシステムの応用として介護ロボットの操作指示インタフェースを提案し、実世界の実物体を所定位置に移動させる実験に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した当該年度計画では、実世界ポインティング実験システムの構築及びそのポインティング性能評価までと予想していたが、さらにロボット連携動作まで実現したので。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果は、ユーザの障害の程度が比較的軽く頭部可動範囲がある程度大きい場合つまり、自分の肉眼によってPCモニタを含む周りの環境を広範囲に見渡せることが可能なユーザを想定している。逆に言えば、それが小さい場合ユーザの視野範囲は、PC画面とその近傍に制限される。このような問題に対処するために、パンチルトアクチュエータに搭載されたカメラを利用し、実世界の状況をPC画面から覗き込むようにして、レーザポインティングを行うことで、PC内のアイコンと実物体を関連付けるインタフェース方式を検討する。
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Causes of Carryover |
実験システム構築のために当初新規購入予定していた機材(高精度パンチルトアクチュエータ)が、手持ちの使用実績のある低精度アクチュエータで代替可能である事実を発見し、購入を見送ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
必要とされるアクチュエータ位置決め精度に依存し、高精度機器の購入を検討すると共に、成果発表のための費用に供する。
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Research Products
(2 results)