2016 Fiscal Year Research-status Report
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26350764
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
直井 愛里 近畿大学, 総合社会学部, 准教授 (60411584)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | スポーツ傷害 / コーピング / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、共同研究者であるスポーツ整形外科の医師や大学のアスレチックトレーナーなどの協力を得て、受傷、もしくは手術後、長期間(4週間以上)のリハビリテーションを要するアスリートを対象に、「スポーツリハビリテーションコーピング予測スケール」(SRCES: Sport Rehabilitation Coping Expectation Scale)」の調査を実施した。 本研究の目的は、これらの調査結果を基に、SRCESの確立を図ることである。現時点においては、127名におよぶアスリートを対象として、本調査を実施したところである。今年度は、SRCESの信頼性を高めるとともに、その妥当性を定量的に検討するために、調査対象者のデータ収集を継続した。本研究では、長期間のリハビリテーションを有する選手を対象にしていることから、データ収集には多大な時間と労力を要するため、次年度に渡って調査継続を行うことを決定し、研究計画の再検討を行った。 さらに、本研究では前述した調査以外に、受傷選手のリハビリテーションに関わる専門家(スポーツ整形外科、アスレチックトレーナー)に対して、受傷選手の心理面についてのワークショップの実施を予定している。その準備として、受傷選手のコーピングや心理スキルトレーニングの効果に関する研究調査を実施し、多岐にわたる関連論文の収集並びに分析を行った。これらの結果をまとめたレビュー論文として「前十字靭帯再建術後の心理的反応とスポーツ復帰および心理的介入の効果」を出版した。本論文では、前十字靭帯再建術後の心理的反応、回復度に関連する要因(受傷から手術までの期間、競技レベルなど)、心理スキルトレーニング(イメージトレーニング、リラクゼーション)に関する効果などをまとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
総合病院におけるスポーツ整形外科や大学の体育会において、本研究が対象とする受傷基準を満たしているアスリートが当初想定した人数(データ数)に及ばなかったため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
長期間の受傷をしたアスリート200名を対象としたデータ収集を目標にしていたが、150名に変更し、次年度においても、データ収集、ならびに分析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
現在、長期間のリハビリテーションを要する受傷選手に対して、質問紙調査を総合病院のスポーツ整形外科、ならびに大学の体育会で実施しているが、当初想定していたよりも受傷選手が少なく、データ収集に時間を要しているため、研究期間の延長を実施することを決定した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度において、データ収集を継続し、得られたデータに関する分析を実施していく予定である。今後、スポーツ医学の専門家らを対象として、スポーツ傷害に関する心理学の理解を深めるためのワークショップを実施する予定である。これらの計画を円滑に進めるために、次年度はデータ分析に関するソフトウェアならびにPCを購入する。また、本研究に関する原著論文(英文)を国際誌に投稿するため、論文校閲料、ならびに投稿料として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)