2014 Fiscal Year Research-status Report
女性における水平方向への片脚跳躍運動“けんけん跳躍”が疾走能力に与える影響
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26350800
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Research Institution | Biwako Seikei Sport College |
Principal Investigator |
志賀 充 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 准教授 (80375469)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 女性 / ホッピング / 動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
■タイトル:女性スポーツ選手における片脚跳躍時の脚動作の特徴 ■課題1:本研究は3種類の片脚連続跳躍(ホッピング)における動作的特徴を明らかにすることを目的とした。 ■方法:被験者は大学女子選手11名を対象とした。カメラの撮影および地面反力の測定は、跳躍試技の2歩から3歩目の分析区間を3台の高速度カメラ(Casio EX-F1・1/300)を用い撮影し、3歩目に地面反力計を設置した。分析方法は三次元DLT法を用いて三次元座標を得た後、身体の関節角度・角速度を算出した。ホッピングの実験試技は、①立位からの跳躍、②2m助走からの跳躍、③4m助走からの跳躍、以上3種類の5段跳躍とした。 ■結果および考察:本研究では助走を用いてホッピングを行うことによって、接地時間の短縮を狙いとした。その結果、各跳躍は助走距離を増加させることによって、助走速度(p<0.05)および跳躍距離が増大し(p<0.01)、接地時間は短縮する傾向を示した。 次に各跳躍における接地中の脚動作は、助走距離の増大と共に、接地中の足関節屈曲動作が抑えられた。また助走距離の増大と共に滞空局面における膝関節の角度変位は大きく、同時に股関節屈曲トルクが大きな値を示した(②<③, p<0.05)。また女子選手の骨盤回転角度を検討した結果、助走距離が増加するに従って、離地時の骨盤回転角度がマイナスに大きくなることが示された。この動作は、離地時において脚および骨盤が後方へ残る動作と考えられた。 これらのことから助走をつけたホッピング動作は、骨盤回転角度が大きくなり、後方へ脚全体が残ることによって、その後の滞空局面における股関節屈曲トルクを高め、素早く脚を前方へ引き付ける動作へと変容していたと考えられた。よって助走距離を増大させてホッピングを行うことは、股関節の引き付ける能力を高めるトレーニングになる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日常の業務に追われて、研究時間の確保が難しい状況である。しかし、研究には大変意義深いものであると考えることから、時間の確保に努め、研究を進められるように努力していきたいと思います。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、水平方向への片脚連続跳躍であるバウンディングにおいても検討し、ホッピングとの脚出力の違いを検討したいと考える。片脚連続跳躍といっても特性があり、その特性を考慮したトレーニングを行うことがパフォーマンスを向上させるうえで重要であると考えられる。よってこれらの比較検討を行うことが大変意義深いことだと考える。 また大学人として日常の業務も多くあることから、少しの時間を見つけて研究を進める工夫をしたいと考える。
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Causes of Carryover |
2014年に国際学会参加予定で申請をしたが、学内共同研究で支出が決定したことから、残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年には6月末-7月初旬に国際学会がフランス(ISBS)で開催されるので、次年度発表のために視察と、研究分野の方々との交流を深め、国際的な視野で研究を進められるように準備する。
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Research Products
(1 results)