2015 Fiscal Year Research-status Report
高齢者地域における多価不飽和脂肪酸の健康維持との関連に関する研究
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26350864
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
田中 寛人 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00364084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 幹雄 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (40168018)
佐々木 秀行 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80205856)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 多価不飽和脂肪酸 / EPA/AA比 / アラキドン酸 / エンコサペンタエン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度実施されたかつらぎ町動脈硬化健診参加者の血清を用いて計527人について多価不飽和脂肪酸(アラキドン酸(AA)、エンコサペンタエン酸(EPA)、ドコサペンタエン酸(DHA)等)を測定した。動脈硬化健診としては、動脈硬化因子のほかに頸部動脈エコー、自律神経機能検査なども実施している。現在の検討項目は、多価不飽和脂肪酸と動脈硬化疾患とのかかわりについて検討している。現在のところ虚血性心疾患や脳血管障害の既往歴と多価不飽和脂肪酸との関係については、有意な所見は得られていない。横断的な研究であるため治療介入のバイアスがかかっていると考えられています。 現在得られているデータとしては、EPA、DHA、EPA/AAは、これまでに報告されているように年齢が上昇するにつれて増加していることが、認められていますが、当対象地域は全国的にもEPA/AA比が、低いことが認められることとAAについても年齢とともに上昇しており肉類の摂取が多いことが示唆されている。我々独自に調査した和歌山県下の海岸側の地域のデータと比較して有意に対象地域はEPA/AA比が低いことが判明しており、海岸側の地域と比較してここ数年間の心疾患での10万人対死亡率や標準化死亡比で対象地域は不良であることも判明している。他の動脈硬化因子との相関では、EPA/AA比は、ほぼ相関は得られず独立した動脈硬化マーカーとなるとも考えられています。 今後について、それぞれの参加者の治療歴などを検討して治療を受けていないものと受けている者を分けたうえでの検討が必要と考えています。糖尿病、脂質異常症、高血圧との関係や頸部エコーや自律神経機能、ABIなどのの関係についても今後検討の予定です。 。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多価不飽和脂肪酸(アラキドン酸(AA)、エンコサペンタエン酸(EPA)、ドコサペンタエン酸(DHA)等)を測定したが、横断的な研究であるために参加者の治療歴などを考慮して解析しなおす必要がある。そのためにデータを処理するのに時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後について、それぞれの参加者の治療歴などを検討して治療を受けていないものと受けている者を分けたうえでの検討が必要と考えています。糖尿病、脂質異常症、高血圧との関係や頸部エコーや自律神経機能、ABIなどのの関係についても今後検討の予定です。 糖尿病性神経障害の発症との因果関係などについても検討する予定である。同時に同健診対象者に行われた骨粗鬆症のデータも同様に検討を行う予定である
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Causes of Carryover |
学会報告などが遅れているためである。 また、解析に時間がかかっており、今後は必要な解析ソフトの購入が必要であると思われる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度には学会報告や論文発表を考えています。 解析についても早急に行っていく予定です。
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