2015 Fiscal Year Research-status Report
小児肥満に伴う内臓脂肪蓄積の継続が若年成人期の心血管系リスクに及ぼす影響
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26350886
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
冨樫 健二 三重大学, 教養教育機構, 教授 (10227564)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肥満小児 / 予後 / 内臓脂肪 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成10年~19年の間に肥満を主訴として受診した407名の肥満小児診療情報データベースを元に、ウエスト径を含む現在の形態、生活習慣病罹患状況、栄養摂取状況(BDHQ)、運動習慣等について尋ねる調査紙を作成し、郵送した。不達を除く有効配布数334通のうち、130通が回収され、有効回収率は38.9%であった。 小児期の平均年齢、肥満度は9.8歳、41.4%、成人期の平均年齢、BMIは22.4歳、26.4であり、平均経過年数は12.6年であった。全体では、53.1%が成人期に肥満(BMI≧25)を呈しており、小児期に軽度肥満だった者で35.9%、中等度肥満だった者で49.1%、高度肥満であった者で77.8%が肥満であった。また、小児期に軽度肥満であった子どもが成人期に肥満2度(BMI≧30)になる確率は15.4%、小児期に高度肥満であった子どもが成人期に肥満2度になる確率は36.1%であり、小児期に軽度肥満であった者に対し2.3倍を示した。 男女ともに、小児期のウエスト径と成人期のウエスト径(男性;r=0.532、P<0.01、女性:r=0.580、P<0.05)との間に有意な正の相関関係が認められた。BMIカテゴリー別に成人期における生活習慣病保有数を比較すると、標準群0.2±0.5個、肥満1度(25≦BMI<30)群0.2±0.5個、肥満2度群0.6±0.9個と、肥満2度群は標準群、肥満1度群に対して有意に高かった(P<0.05)。 小児期に中等度肥満であった女性では、1日のエネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物などの摂取量が肥満を継続した群より解消した群で有意に低値を示した(P<0.05)。また、小児期に軽度肥満であった者では、中学校期に運動習慣があると、運動習慣のなかった者に比べ成人期の肥満解消率が2倍(68.0% vs 32.4%)となっていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、平成27年度は予後調査紙の送付、回収を行い、ほぼ予定通りの回収率38.9%を達成した。回収された予後情報と小児期の形態、血液生化学値や内臓脂肪蓄積量との関連解析も実施でき、概ね順調に進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は平成27年度に回収された調査紙を元に、生活習慣病検診受診希望者を抽出する。受診希望者は三重病院にて形態計測、空腹時採血、腹部CT撮影(皮下脂肪・内臓脂肪蓄積の評価)、CAVI検査等を実施し、若年成人期における心血管系リスクを評価する。これらの検査値と小児期の内臓脂肪蓄積量を含む臨床検査値との関連解析を行い、小児期からの肥満継続・解消や内臓脂肪蓄積が若年成人期の心血管系リスク等にどのような影響を及ぼしているのか検討を行う。 さらに、成人期になってから肥満を呈した群を設定し、小児期から肥満継続・解消した群と心血管リスク等について比較検討を行う。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 肥満小児の運動療法2016
Author(s)
冨樫健二
Organizer
第10回子どもの食育を考えるフォーラム
Place of Presentation
飯田橋レインボービル(東京都・千代田区)
Year and Date
2016-01-23
Invited
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