2017 Fiscal Year Research-status Report
活性酸素を管理指標とした生活習慣病の包括的テーラーメイド予防法の開発
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26350908
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小風 暁 昭和大学, 医学部, 教授 (70271583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木庭 新治 昭和大学, 医学部, 准教授 (20276546)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ミトコンドリアDNA多型 / 電解質濃度 / コーヒー飲用 / 交互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに長寿関連ミトコンドリアDNA 5178C/A(Mt5178C/A)多型とコーヒー飲用との高血圧リスク、高LDLコレステロール血症リスク、貧血リスクおよび肝障害リスクへの交互作用について報告した。また、Mt5178C/A多型と血清電解質濃度との関連についても報告した。今年度はMt5178C/A多型とコーヒー飲用との血清電解質(ナトリウム、塩素、カリウム、カルシウム)濃度への交互作用について検討した。 1999年から2000年にM市の某病院の人間ドックを受診した602名のうち、女性、糖尿病患者、データ欠損がある人を除く男性402名(53.9 ± 7.8歳)を解析の対象とした。Mt5178C/A遺伝子型の判別は制限酵素AluIを用いたPCR-RFLP法によった。コーヒー飲用については、1日1杯未満、1日1-3杯、1日4杯以上、の3群に分けた。また、血清塩素濃度低値が心血管系疾患の危険因子として報告されている(De Bacquer et al. J Cardiovasc Risk, 1998)ことから、血清塩素濃度100mEq/L未満を血清塩素濃度低値とした。 Mt5178C型においてコーヒー飲用が増えるほど血清ナトリウム濃度および血清塩素濃度が上昇した(順にP for trend = 0.033, 0.001)。また、コーヒー飲用杯数が増えるほど血清塩素濃度低値のリスクは低下した(P for trend = 0.032)。なお、百寿者に多いとされるMt5178A型においてはコーヒー飲用と血清電解質濃度との関連は認められなかった。Mt5178C/A多型はコーヒー飲用による血清ナトリウム濃度および血清塩素濃度への影響を修飾する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
心臓リハビリテーション実施者を対象とした活性酸素産生に対するMt5178 C/A多型におけるgene-environment interactionの解明を計画していたが、活性酸素産生指標の選定ができずに、断念することとなった。 既存データのマイニングによる新たなgene-environment interactionの探索は概ね計画どおり、行動変容を企図するリスク値の検討ついては計画より遅れている。 以上、総合的には「遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本来4か年計画であったが研究期間を1年延長し、平成30年度には既存データのマイニングによる新たなgene-environment interactionの探索および行動変容を企図するリスク値の検討ついてのみ実施し、学会発表、論文作成を行う。
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Causes of Carryover |
心臓リハビリテーション実施者を対象とした活性酸素産生に対するMt5178 C/A多型におけるgene-environment interactionの解明を計画していたが、活性酸素産生指標の選定ができず、断念することとなった。そのため、測定費用として見積もっていた経費が0円となった。 本来4か年計画であったが研究期間を1年延長し、平成30年度には既存データのマイニングによる新たなgene-environment interactionの探索および行動変容を企図するリスク値の検討ついてのみ実施し、学会発表、論文作成を行う。
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Research Products
(1 results)