2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the dynamics of order formation in Chinese society
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26360005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安冨 歩 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20239768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深尾 葉子 大阪大学, 経済学研究科, 准教授 (20193815)
高見澤 磨 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70212016)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 秩序形成 / 噂 / 喧嘩 / 野次馬 / インターネット |
Outline of Annual Research Achievements |
中国では、個人の活動に関する情報を収集しようとする政府の意向と、コミュニケーションを効率的に行おうとうする人民の欲求とが合致し、インターネットを通じた活動が急速に拡大している。よく知られるように経済活動においても、現金のやりとりが急減し、WeChat などによる決済が、広範囲に普及した。これにより、ネット上に、我々の指摘する「ワラワラ現象」が見られるようになった。 たとえば「陶宝」の顧客間取引サイトの「閑魚」の利用が拡大しているが、そこに、取引が揉めた際に公開で両者が「裁判」を受ける機能が付けられた。購入者が商品を気に入らずに返品し、販売者がそれを拒否した場合に、「小法庭」に持ち込むことができる。そこで、公開で、売り方と買い方とが討論するのだが、罵りあいに至ることもある。それに対して、ネット上の野次馬がどちらを支持するか投票し、その結果で勝敗が決する仕組みである。これは明らかに、本研究が提案した「ワラワラ現象」のインターネット版であり、中国の経済社会を理解する上で、この概念の持つ重要性が示された形である。この小法庭のあり方そのものについて、ネット上で賛否両論が戦わされており、それもまた、ワラワラ現象の一部、と見ることができる。 また、「情感調節節目」という恋愛や家庭問題のいざこざをテレビで公開討論し、それにコメンテーターや「先生」と呼ばれるような人々がいろいろとコメントして、「調節」を図るという番組が各地方テレビのほとんどすべてで放映されて、人気を博している現象についても研究を行った。
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Research Products
(3 results)