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2015 Fiscal Year Research-status Report

シャーマニズムの実態から見る現代韓国人の心理と社会的背景

Research Project

Project/Area Number 26360022
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

金 香淑  京都大学, こころの未来研究センター, 連携研究員 (70548106)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords身心変容 / シャーマニズム / 癒し / 韓国 / 東アジア / 宗教 / 民俗
Outline of Annual Research Achievements

2015年8月、韓国・釜山、蔚山、東海岸で実地調査を行った。釜山では影島大橋付近で14日に行われた「光復70周年記念 1945年解放帰国船再現行事」を参観し、「挺身隊解怨相生大同ハンマダン」クッの参観をした。その後クッを主宰した巫堂(金東彦氏ほか3名)へのインタビューも行った。16日には、東海岸の文武大王水中陵で行われた部落祭(「第5回護国神文武大王 文武大王祭・竜王大祭」)の取材をした。そのほか、蔚山市在住の万神ユン・クムスン氏と「甲山哲学館」館長・李哲秀氏(研究協力者)との打ち合わせを行った。
これらの調査を通じて、現代の巫俗祭儀、とりわけ慰霊祭と部落祭の具体的な進行方法について知ることが出来た。また慰霊祭や部落祭を行うことで、共同体の安寧と繁栄やその構成員の幸福を願う現代韓国人の心理について具体的に知ることが出来た。これらの調査は録音・録画をしてあるため、今後詳細な分析をすることが可能である。
またこれまで2年間の研究成果に基づいて、以下の口頭発表や行い、論文をまとめた。
1.口頭発表「『癒し』としての現代韓国シャーマニズム」NPO法人東京自由大学特別企画「シャーマニズムの未来 Part Ⅱ アジアのシャーマン:大陸・半島・列島を貫く基層文化」(2015年7月19日、於:角川本社ビル)
2.論文「韓国シャーマニズムの「巫病」に見える身心変容」『身心変容技法研究』第5号、2015年3月

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初計画した三地域(全州、大邱、釜山)での実地調査のうち、二地域での調査を行うことができた(蔚山を釜山近郊とみなす)。そのほか、ソウル地域と東海岸でも調査を行うことができ、その成果をあまり日をおかずに日本で報告・発表することができた。

Strategy for Future Research Activity

2014年度は市街地より郊外での調査が主となり、2015年度は、釜山市、蔚山市、東海岸地域における調査を行った。当初2015年度はソウル地域など都市部での調査にも取り組む予定であったが、2015年は戦後70周年という節目の年でもあって、韓国全土で戦争関連巫俗行事が多く開かれたので、それに合わせて調査をした。
(なお、2016年3月初めには、別の科研課題遂行の時にソウル地域の調査も行った。)
2016年度は引き続きソウル市街地での調査(巫堂養成教育機関と私設学院の訪問調査、クッ堂や占い屋の利用者のインタビュー等)を進めたい。それから全州で成果を得ることを目指し、実地調査を行いたい。聖地・母岳山のクッ堂や、市内の著名占い屋「処女菩薩」でのインタビューを行う予定である。韓国全国の調査を視野に入れながら課題遂行の締めくくりをし、韓国以外の地域の調査も実施し得られた資料を分析し、できれば秋頃に身心変容技法研究会で研究発表、11月には人体科学会全国大会で研究発表することを目指す。

Causes of Carryover

当初の計画では、特別の祭儀の日程に合わせたピンポイント調査を予定していたが、その日程に都合を合わせることができず、調査が実行できなかった。また調査時に補助者・道案内としてアルバイトを雇用する予定だったが、実際には研究費の支出規定に合う形で仕事を頼むことができなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

2016年度は、祭儀等の日程を早めに把握しできるかぎり都合をつけて調査を行う予定である。また課題遂行のために、韓国と比較できる地域での調査(モンゴル、台湾、日本の九州、対馬など)での調査も計画している。

Research Products

(2 results)

All 2015

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] 韓国シャーマニズムの「巫病」に見る身心変容2015

    • Author(s)
      金香淑
    • Journal Title

      身心変容技法研究

      Volume: 5 Pages: 92-98

  • [Presentation] 「癒し」としての現代韓国シャーマニズム2015

    • Author(s)
      金香淑
    • Organizer
      シャーマニズムの未来 partⅡ アジアのシャーマン:大陸・半島・列島を貫く基層文化
    • Place of Presentation
      角川本社ビル
    • Year and Date
      2015-07-19
    • Invited

URL: 

Published: 2017-01-06  

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