2017 Fiscal Year Annual Research Report
Woman President and Women's Political Representation: Park Geun-hye in South Korea
Project/Area Number |
26360042
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
申 キヨン お茶の水女子大学, ジェンダー研究所, 准教授 (00514291)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 朴槿恵 / 女性大統領 / 大統領選挙 / ジェンダー / 韓国 |
Outline of Annual Research Achievements |
1。最終年度の研究活動 これまで行った研究を論文にまとめる作業と、朴大統領の弾劾後の変動を考察した。本研究の申請時においては朴大統領の任期全般を研究対象にしたが、2016年に弾劾に追い込まれたため、2017年度は朴槿恵大統領の退陣過程とその後の状況について考察した。また女性大統領時代における国会の女性代表性にシフトして研究を進めた。 2。研究成果 研究セミナー「議員行動とジェンダー」、国際シンポジウム「女性の政治参画を阻む壁を乗り越える」(東京)「Constitutional Reforms, Women's Representation and the Dynamics of Gender Politics」(ソウル)を企画実施、学会発表1件、論文3本学術雑誌に掲載。国内雑誌「ジェンダー研究」に特集「Gender and Political Leadership」セクションを組み、2018年6月に出版予定。 3。全体的な研究内容と意義 女性と政治リーダーの先行文献では、選挙は非常にジェンダー化された領域であり、女性と男性は異なる機会や困難に直面すると指摘されている。本研究では、朴槿恵を事例として、選挙戦略においてジェンダー規範やジェンダー役割がどのように動員され、どのような役割を果たしたかを分析した。社会的に受け入れられたジェンダー規範を選挙戦略として取り入れるのは、有権者へのアピール能力を高め、政党の固定的な支持層を越えて支持を得られる選挙のコアの戦略となる。同時に大統領という非常に男性化された政治リーダーにふさわしい能力を証明するために男性性を振舞うことが期待される。本研究は、朴槿恵のジェンダー戦略を分析し、政治リーダーシップと男性性・女性性の関係性やそれが女性政治家にどのような機会と混乱を呈するのかを分析した。東アジアの女性国家首班に対する初めての事例分析である意義がある。
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Research Products
(11 results)