• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Annual Research Report

The Pleasure and Emotion in 'Aesthetics=Aesthetica'

Research Project

Project/Area Number 26370107
Research InstitutionKokugakuin University

Principal Investigator

西村 清和  國學院大學, 文学部, 教授 (50108114)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords感情 / トポグラフィー / 命題的態度 / 知覚 / 情態性 / 合理性
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、一方で感性にかかわるヨーロッパの現象学の成果と、他方で英米の分析哲学の近年の成果とが、逆向きのアプローチと見えながら、じつは「感情=情態性」の構造論という一点に収斂するものであるとの認識のもと、あらたに感情の原理論を構築することにある。
初年度は準備作業として、古代感情論、近代の情念論、そして20世紀の感情論など、西洋における伝統的な感性論の歴史的変化を記述・分析した。ついで、伝統的な感情論とは逆のアプローチとして、分析哲学における信念・欲求の命題的態度論をモデルとする感情の命題的態度論の成果と問題点を批判的に検討した。その成果は論文「感情のトポグラフィー」(『國學院雑誌』、2014)として発表された。
2年目は、現代のヨーロッパ哲学、とりわけ現象学における感情論、なかでもハイデッガーの「情態性」の概念を分析哲学における命題的態度論とつきあわせることで、そこに共通の感情の構造論を取りだすことを主眼とした。
最終年度は、前年度までにえられた「情態性の構造論」という感情の原理論をもとに、その枠組みのなかで、美的快や美的感情にまつわる個々の具体的な諸問題、またそれをめぐるさまざまなアポリアやパラドックスに関する研究を体系的に再検討することをつうじて、芸術と感情のみならず、道徳の情操主義、不合理な感情、美的義務論、美的アクラシアといった問題に対するあらたな理論を構築することをめざした。
その成果は「〈美学=感性学〉における快と感情」にかんする体系的な論究として、2017年度中に著書として公刊される予定である。またこれをもとに、2017年10月に開催される美学会全国大会においてシンポジウム「芸術と感情」を企画している。

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi