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2016 Fiscal Year Annual Research Report

Integrated study on aesthetics and art theory in modern Japan from an intercultural perspective

Research Project

Project/Area Number 26370116
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

小林 信之  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30225528)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords美学 / 間文化性 / 西田哲学 / ポイエシス
Outline of Annual Research Achievements

近代日本における文化哲学的研究、とくに美学研究を精査し、その全体像を明らかにすることで、現代の思想状況に一定の指針をあたえることが本研究の目的であり、しかもそれを、日本内部の視点に限定するのではなく、間文化的視点からおこなうことが目ざされた。
具体的には、2016年度はとくに西田哲学における「創造」ないし「ポイエシス」の概念に関する考察と、美学という研究領域の中核的概念である「アイステーシス」に関する考察が中心を占めている。(研究成果に関する記述を参照のこと)。
前者においては、創造性の表われである「詩」に関するテーマが、とりわけ瞬間との連関において論じられ、広義の哲学的時間論の一部を成す研究としての意味あいも有していた。また西田哲学の中心的テーマである純粋経験論は、たとえば芸術学者のコンラート・フィードラー(1841-1895)における「純粋可視性」の概念に呼応していると解することができ、この点に間文化的視点からの解釈可能性をみいだした。つまり美も芸術も、ある意味では、古代ギリシア以来の西欧形而上学に属しつつ、しかも近代にいたってはじめて確立された概念であるにもかかわらず、西田は東アジアにおける自己の美的伝統からそれを再解釈しようと企てたのである。このように芸術に関する省察は、西田哲学において、後期の「歴史的形成作用としての芸術的制作」にいたるまで一貫して重要な意味をもってきたことが明らかとなった。
後者のアイステーシスに関する考察は、早稲田大学において開催された美学会のシンポジウムで議論された内容をふくんでおり、本研究の中心テーマである美的なものが哲学的・文化理論的にどのように位置づけられうるかが考察された。

Research Products

(3 results)

All 2016

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] アイステーシス再考2016

    • Author(s)
      小林信之
    • Journal Title

      Philosophia(早稲田大学哲学会)

      Volume: 103号 Pages: p.1-p.17.

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 創造について―瞬間とポイエシス2016

    • Author(s)
      小林信之
    • Journal Title

      西田哲学会年報

      Volume: 第13号 Pages: p.56.-p.71.

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ハイデガー芸術論の射程―「対」をなすものの問題系から2016

    • Author(s)
      小林信之
    • Organizer
      ハイデガー・フォーラム第11回大会
    • Place of Presentation
      名古屋大学東山キャンパス 経済学部第1講義室
    • Year and Date
      2016-09-11

URL: 

Published: 2018-01-16  

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