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2014 Fiscal Year Research-status Report

材質からみた日本彫刻史研究―素材選択の背景の探求と木彫像の年輪年代調査による―

Research Project

Project/Area Number 26370154
Research Institution公益財団法人大阪市博物館協会(大阪文化財研究所、大阪歴史博物館、大阪市立美術館、大阪市立東洋陶磁美術

Principal Investigator

児島 大輔  公益財団法人大阪市博物館協会(大阪文化財研究所、大阪歴史博物館、大阪市立美術館、, その他部局等, 研究員 (50582376)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywords仏教美術
Outline of Annual Research Achievements

本研究は日本彫刻史を特にその素材に注目して調査・研究するものである。仏像や神像の造像に際してその素材を選択した思想的背景の探求をおこなうとともに、木材を用いた木彫像や木心乾漆像については年輪年代調査を併用することによってその年代情報や木材の産地推定のための情報を集積することを目的としている。

今年度は研究計画の初年度にあたるが、新年度より研究代表者の所属研究機関が変更となり、それまで使用できていて今後も使用することを予定していた機材や参考資料といった研究基盤を新たに整備する必要が生じるなど、研究計画の若干の変更を余儀なくされたため、まずはこれを順次おこなっている。あわせて研究計画どおり木彫像の調査および銀製仏像に関連する資料集成等につとめているほか、木心乾漆像の調査へ向けた準備を進めている。

具体的な成果としては、福島県能満寺の重要文化財木心乾漆造虚空蔵菩薩坐像の調査を2015年の夏以降におこなうことの了解を得、その準備を進めているほか、米国シカゴ美術館の木心乾漆造菩薩形坐像の調査についても2015年秋以降の調査について了解を得ることができ、調査へ向けて準備を進めているところである。また、鳥取県三佛寺の木造男神騎馬像など新出の資料の紹介をおこなうとともにその年代情報なども明らかにすることができた。さらに、銀仏に関する資料については、その集成をほぼ終えることができたため、近い将来に研究成果として発表したいと考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

新年度より所属研究機関が変更となり、それまで使用できていて今後も使用することを予定していた機材や参考資料など研究基盤の整備をおこなう必要が生じたが、これを順次おこないながら、あわせて研究計画の遂行を進めている。現在のところ当初予定していた調査を延期せざるを得ない事態などが出来しているが、次年度に調査をおこなうことの了解を得るなど、研究期間全体の中での研究目的の達成については特段問題がないと認識している。研究基盤の整備についても順次整いつつあり、次年度以降着実に成果をあげられるものと期待している。

Strategy for Future Research Activity

本研究の調査対象は貴重な文化財であり、かつ礼拝の対象であることも多いことから、調査に際しては事故のないよう万全の準備を整え、慎重な態勢で臨まなければならない。また、所蔵者や関係諸機関とは緊密な連携を取りつつ調査にあたりたいと考えている。

具体的には、福島県能満寺の重要文化財木心乾漆造虚空蔵菩薩坐像の調査については、展覧会に出陳されることなどの事情があり、当初予定していた初年度の調査がかなわなかったが、次年度に調査を実施することの了解を得ており、夏以降の調査に向けて現在日程等を調整中である。また、同様に米国シカゴ美術館における木心乾漆造菩薩形坐像の調査についても次年度以降に実施することの了解を得ており、2015年秋以降の調査に向けて現在調整中である。その他の調査等についても、円滑に調査研究が進められるよう関係諸機関との緊密な連絡調整につとめたい。

調査物件の順序の変更や新規増加等の変更を除き、研究計画の大幅な変更や研究遂行上の課題等は現在のところ生じておらず、今後も計画通り研究の推進につとめたい。

Causes of Carryover

新年度より所属研究機関が変更となったものの、支出費目自体に大きな変更はなく、適切に使用できたものと認識している。物品購入に際しては当初予定より安価に調査用機材等を入手できたため、次年度使用額が生じている。また、旅費については当初調査予定であった福島県能満寺の調査が次年度へ延期されるなどのこともあり、次年度使用額として若干の繰り越しが生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度へ延期された調査のための旅費として使用するほか、今年度購入できなかった調査機材を購入するなど今後も引き続き適切な使用を心掛け、研究を推進したい。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015 2014

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 東大寺金銅八角燈籠の3D計測2015

    • Author(s)
      児島 大輔, 三宮 千佳, 三船 温尚, 八坂 寿史
    • Journal Title

      FUSUS

      Volume: 7 Pages: 171-174

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 三徳山三佛寺所蔵木造勝手権現像について2014

    • Author(s)
      吉川 聡, 児島 大輔
    • Journal Title

      奈良文化財研究所紀要

      Volume: 2014 Pages: 46-49

URL: 

Published: 2016-05-27  

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