2016 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the Textual Transmission of Plato's Works on the Basis of an Analysis of Variants in Later So-Called Textually Derivative Medieval Manuscripts
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26370363
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| Research Institution | Josai International University |
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Principal Investigator |
瀧 章次 城西国際大学, 環境社会学部, 准教授 (60458693)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 正文批判 / プラトン / ギリシア語 / 異読 / Pasquali / Lachmann / 中世写本 / 写字生 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
ヨーロッパ中世ギリシア語写本において、写字生が、ただ一つの親本本文を忠実に写すということは常にあるわけではなく、しばしば、写字生は、親本以外の写本本文との間で読みを比較して選択したり、親本本文を変更するという実態をプラトン作品の伝承において明らかにすることを目標として研究を進めてきた。最終年度においても、14世紀―16世紀のルネッサンス期において、イタリアでギリシア語学習熱、古典ギリシア文学吸収熱が高まる中で、新たに写されたり、ビザンツ帝国領内から収集された写本を電子カラー複写で数多く入手することができた。その結果、プラトン作品における後代の派生本文と考えられている写本の中にも中世写本本文の祖本群にない「よりよい読み」の存在を確認できた。とりわけ、『アルキビアデス Ｉ』についてMarsilio Ficinoの翻訳と16世紀の初期3版本を精査して、それらの正文批判方法論を確認するとともに、祖本群にない読みの収集が行われていたことを推測することができた（Taki, A., 'Hypotheses on the Textual Transmission of the Platonic First Alcibiades in Ficino’s Translation and Four 16th Century Editions of Plato’s Works'『城西国際大学大学院紀要』20 (2017) 37-58）。また『クリティアス』篇の一部についても後代派生写本の実態を校合によって明らかにし、合わせて近代校訂者の報告の誤りを修正した（id., 'Variants in Some Direct and Indirect Transmissions of Plato’s Critias 106a1-112e10', 『城西国際大学大学院紀要』20 (2017) 79-108）。
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Research Products
(4 results)
