2016 Fiscal Year Research-status Report
20世紀ドイツ文学におけるスターリニズムの伝統の研究
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26370379
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
西岡 あかね (秋元あかね) 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (30552335)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ドイツ文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、2015年度に収集できなかった資料をベルリンの芸術アカデミーで収集、これを分析、その結果をこれまで行った理論的考察及びモチーフ研究によっていられた知見を照らし合わせることでこれまでの研究を深化させる計画であった。 しかし、2016年2月に頸椎を痛めて以来、治療を続けてきたが、改善が当初の見込みより遅れて研究の遂行が4月以降も困難になった。さらに、2016年9月下旬からは、校務の遂行にも困難をきたし、治療に専念するため休職を余儀なくされたため、研究の遂行は不可能であった。そのため、補助事業期間の延長を申請し、これが受理・承認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2015年度まではおおむね順調に研究計画が進んでいた。しかし、2016年度は病気治療のために研究を遂行することが困難であり、研究を一時中断して、補助事業期間の延長を申請した。本来2016年度に予定していた研究は2017年度に遂行する予定。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は中断していた研究を再開する。まず、ベルリンの芸術アカデミーで新たな資料の調査・分析を行い、その結果をこれまで行った理論的考察及びモチーフ研究によっていられた知見を照らし合わせることで研究を深化させる。さらに、研究の第三部に関して、亡命時代から戦後のヨハネス・ベッヒャーについて研究を進める。そこで、上述の資料収集と並んで、ベルリンの芸術アカデミーでベッヒャーの遺稿の調査を行う。特に戦後、ドイツ詩のアンソロジーを編纂した際のメモや、新国歌執筆をめぐる状況のドキュメントを調査し、彼の「ドイツ文化」観を明らかにしたい。同時に、DDR の文化実践において「国民詩人」ベッヒャーがアイコン化される様子とそのメディア戦略についても、同時代のDDRの文学状況と照らし合わせながら論じたい。各研究の成果は順次、学会発表などの形で発表したい。
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Causes of Carryover |
病気療養のため、研究の遂行が不可能であった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1)今年度も海外で資料収集を行うため、その際に旅費として使用する予定。2)資料整理の際の研究協力者への謝礼として使用する予定。3)研究成果発表をドイツ語で行う際の校正費用として使用する予定。4)新たな資料の購入費として使用する予定。
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