2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the process of direction in a modern Italian theater
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26370385
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊池 正和 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 准教授 (30411002)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イタリア演劇 / 近代的演出家 / 未来派演劇 / ルイジ・ピランデッロ |
Outline of Annual Research Achievements |
本来、平成28年度が本研究課題の最終年度であったが、イタリアにおける近代的演出法の確立に寄与した「国立演劇アカデミー」ならびに同アカデミーに併設されている「ジョヴァンニ・マッキア研究センター」での現地調査の日程がずれ込み、平成29年度まで補助事業期間の延長を申請した。その平成29年度は上記2つの施設における文献収集と研究者との意見交換を踏まえて、以下のように口頭発表を行った後、その内容を学術論文としてまとめた。 1.(口頭発表)「ピランデッロ『劇中劇三部作』の構造について」(関西イタリア学研究会12月例会、2017年12月) 2.(学術論文)「構造から分析するピランデッロの『劇中劇三部作』」(『天野恵先生退職記念論文集』、京都大学文学部発行、2018年3月) 上記の論文では、20世紀前半のイタリアにおける「劇作家による劇団の指揮」という事象に着目し、ピランデッロが率いたローマ芸術座を検証対象とし、彼の「劇中劇三部作」の構造を綿密に分析することで、当時の劇作法がイタリアにおける近代的な演出家の登場を準備したことを実証した。 「近現代イタリア演劇における演出の成立過程の研究」という本研究課題において、研究期間全体を通じて取り組み、成果を上げた分野は「未来派演劇の作劇法」と「劇作家主導の演出」の2点である。この2つがイタリアにおける近代的な演出家の登場の基盤となったことを3本の学術論文と2回の学会発表において検証した。 今後の課題、研究の方向性としては、本研究期間内に予備的な研究を進めただけで論文としてまとめることが不十分であった舞台装置や俳優育成法からのアプローチを進めていきたい。
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Research Products
(2 results)