2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of Character Culture in Ancient China as Seen in Oracle-Bone Inscriptions: The Role of the Shang Dynasty Historians in Producing the Inscriptions and their Document Management Systems
Project/Area Number |
26370465
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
陳 捷 立命館大学, 文学部, 非常勤講師 (10469182)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 甲骨文字 / 卜辞 / 文字文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に続き、本年度は『商代甲骨著録綴合綜表』(假題、これまで「殷墟甲骨著録綴合綜表」と假称していた書名を改めたもの)の初稿の編纂を一通り終え、史官と文書制度の研究を進め、学会で発表する論文を作成した。 まず、甲骨の著録情報や綴合の成果について引き続き追加しながらコンピュータによって整理し、『商代甲骨著録綴合綜表』(假題)の編纂作業を一通り終え、初稿をまとめた。これからは必要に応じてデータの補正を行った上で、研究成果公開促進費を申請し、京都大学学術出版会より刊行する予定である。 そして上記の編纂作業に取り組みながら史官と文書制度の研究を続けてきた。甲骨卜辞に見える史官の活動を綿密に分析し、とりわけ文書との関連について注意深く考察し、先行研究の成果を取り入れながら新出の資料を加え、深く掘り下げてみた。また、文書に関連する卜辞に基づき、中国の初期段階の文書制度を慎重に探究し、確固たる根拠を挙げて論考を進めてきた。殷墟の宮殿や王陵の遺跡などに留意し、最新の考古発掘の成果を吟味し、諸外国の古代文明の研究成果をも活用し、それらの関係を整理することによって、商代の文書制度を考察した。 これらの研究成果の一部として、論文「貝塚茂樹的甲骨學研究」(「貝塚茂樹の甲骨学研究」)をまとめ、「土文出獻與中國古代文明研究協同創新中心」(出土文献と中国古代文明研究協同イノベーションセンター)の主催で2017年8月に中国人民大学で行われる「出土文獻的世界:第六屆出土文獻青年學者論壇」(出土文献の世界──第六屆出土文献青年学者フォーラム)で発表し、論文集に収録され刊行されることとなった。 このように計画に沿って地道に着実に研究を進め、予定以上に多くの成果を上げることができ、順調に研究目的を達成し、世界の甲骨学研究の発展に寄与した。
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Research Products
(2 results)