2016 Fiscal Year Research-status Report
成人に対する多読の有効性検証と大学アウトリーチ活動としての多読教育モデル構築
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26370631
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
岡本 清美 北九州市立大学, 基盤教育センター, 准教授 (20533631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 恵美子 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (30533624)
ロブ トーマス 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (30148366)
辻井 洋行 北九州市立大学, 基盤教育センター, 准教授 (20364143)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 英語多読 / 企業内英語研修 / 成人教育 / 継続教育 / 大学アウトリーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究期間最終年度として、企業内英語多読教育という新しい教育モデルを持続可能なものにするために、様々な試みを行った1年であった。 第一に、保有する図書の管理や参加者の管理をよく効率的に行うため、データベースを利用した管理について模索を始めた。この取り組みは今後も継続し、将来的にはウェブベースにすることで、北九州地域以外の大学からの本教育モデルが実践できるものと考える。 第二に、公共機関との連携について、これまでの地域特化型から、県内や近隣地域にまで対象を広げるた。より多くの企業クライアントに対して教育実践を行うことができ、有意義なデータ収集を行うことができた。 第三に、本教育モデルについて、JALT ER SIGでの基調講演で紹介をした。企業内英語多読教育という未開拓の分野について、多くの研究者と意義のある議論をすることができただけでなく、その後の共同プロジェクトにも発展している。 最後に、本年度の成果として、数年以上継続して多読を行う参加者に対して、既存の紙の図書だけでなく、電子図書も用いたハイブリット的な多読を提案することができた。学校とは違い、数十年在籍する企業では、長期間の多読を続けるための環境整備が必要である。成人におけるハイブリッド多読については、今後の実践を通して研究を続けていきたい。 このように、3年間の研究プロジェクトは、当初計画から形を変えることにはなったが、一定の成果を得て、目的を果たしたと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画とは形を変えてはいるが、北九州地域並びに福島県会津地域、また京都地域で多くの関係機関並びに企業の協力のもと、企業内英語多読実践を続けることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
学校と違い、長い年数多読を続けるためには、どのような支援ができるのかを検討していく必要がある。例えば、中高年層にとって、多読図書の文字の小ささは大きな障壁となっている。出版社等と協働して解決していきたい。
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Causes of Carryover |
当初計画していたプロジェクトの海外展開を取りやめ、国内における教育実践を通したデータ収集としたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
企業内英語多読教育実践に特化したデータベースの開発作成に充当予定。
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