• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2014 Fiscal Year Research-status Report

小学校英語の学年に応じたライティング教育と教材:脳科学の観点を加えて

Research Project

Project/Area Number 26370685
Research InstitutionKyushu Women's University

Principal Investigator

中野 秀子  九州女子大学, その他部局等, 教授 (20309735)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮本 和典  九州女子大学, 人間科学部, 准教授 (00295007)
夏目 季代久  九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 教授 (30231492)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
KeywordsNIRS / 英語文字表記 / 英語語彙記憶 / 音素認識 / 言語野局在化 / なぞり
Outline of Annual Research Achievements

平成26 年度5月 Lab NIRS(島津製作所)で大学院生の英語学習中のNIRS の測定する機会があり、申請時の従来型のNIRSより高い精度の結果を得られることが分かったので,前倒し支払い申請によってレンタル料を確保し、12月20日からLab NIRSを1週間レンタルして、小学校6年6人の英語学習中と大学院生10名のスペイン語学習中の脳血流変化を調べた。
小学生の英語と大学院生のスペイン語学習字における「音+絵」について「文字無」、「文字有」、「文字なぞり」の3つの課題を行い、語彙記憶と血流変化について調べた。その結果、小学生では「文字無」・「文字有」の語彙記憶テストに有意な差があったが、「なぞり」と文字有無の間には差はなかった。これらの結果から小学6年後半では文字表記のほうが音素認識を助けて語彙記憶が強化したことが示唆される。さらに、「文字無」では左ブローカ、左角回付近の脳血流が増加し,「文字有」では同部分の血流がさらに増加した。「なぞり」では左ブローカ付近の血流が増加した。右側頭部では「文字無・文字有」では角回付近の脳血流が増加し、「なぞり」ではブローカ、聴覚野、ウエルニッケ付近左右の血流量が急に増加したが、視覚野の血流量は他と比較して少なかった。これらの結果から、英語初級者の英語学習時では左脳に局在せず、右脳も活性化しており、言語としてではなく音としてとらえているのではないかと思われる。一方、大学生のスペイン語語彙学習時では、1名の分析結果では左側頭部では「文字無」、「文字有」で角回付近一部の脳血流だけが増加し,「なぞり」になると急に左ブローカ付近、聴覚野、ウエルニッケの一部の血流が増大した。右側頭部では「なぞり」でブローカ付近左右の血流量がやや増加し、言語野が左半球に局在しているように見えた。今後実験データをさらに解析し、
本年度の学会で途中経過を発表する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

平成26年11月の前倒し支払い請求書に示した平成26年度の研究実施計画では、小学生用の実験材料の作成と実験実施を予定していたが、実際には大学院生についてもスペイン語の未修語の学習時の課題の違いおける脳変化と語彙習得の違いについても実験を行い、現在解析中である。この解析の一部から、既に、外国語として始めて学ぶ小学生の語彙学習では言語としててはなく音として捉えているという特徴がみられ、一方、新しい言語学習でも既にアルファベットの文字表示による学習方略の経験があると、未修語彙学習で言語野が左脳に局在していることが示唆された。これは本年度に行う実験の内容であったが、本年度もさらに実験を行ってデータをふやし、解析後得られる課題を含めた実験を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

平成27年度も島津製作所のLabNIRSを1週間レンタルして前年度の結果から得られた更なる課題を研究するために実験をデザインし、実験試料を作成し、被験者を募集して日程を組み、さらに研究を深めていく。
具体的には平成28年1月の冬休み中に小学生3,4,5,6年で可能な学年を3~5人づつを募集し、さらに、これまでに小学5,6年で実験に参加者がしていた中学生が入学後、英語を教科として学んだ後の脳内変化を調べ時系列の変化を探る。さらに語彙から句、節、文と対象言語の文構造や文法事項が高度になるにつれて脳内でどのような変化をするのか調べ、その特徴を探る。最終年度には小学校から中学、高校へとつなぐ効果的なライティングのデザインが提案できることを目指す。

Causes of Carryover

平成26年度は申請時予定していなかった新型脳血流測定装置(LabNIRS(島津製作所))をレンタルして精度の高い実験を行うことに変更したため、レンタル料を前払い請求したがその残金が15636円生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成27年もLabNIRSをレンタルしてさらに研究を深めていくので実験の参加者への謝金や消耗品に当てたいと考えている。

Research Products

(4 results)

All 2015

All Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] Effective vocabulary learning in CALL: Using fNIRS analysis2015

    • Author(s)
      Hideko Nakano
    • Organizer
      2015 Euro CALL
    • Place of Presentation
      The University of Padova Language Centre, Italy
    • Year and Date
      2015-08-26 – 2015-08-29
  • [Presentation] 外国語初心者の語彙学習時の脳活動2015

    • Author(s)
      中野秀子
    • Organizer
      LET全国研究大会
    • Place of Presentation
      千里ライフサイエンスセンター
    • Year and Date
      2015-08-04 – 2015-08-06
  • [Presentation] 小学校外国語活動における英語表記の学習効果:脳科学の観点を加えて2015

    • Author(s)
      中野秀子
    • Organizer
      平成26年度九州共立大学総合研究所研究発表会
    • Place of Presentation
      九州共立大学
    • Year and Date
      2015-03-06 – 2015-03-06
  • [Presentation] 英語学習と脳変化2015

    • Author(s)
      中野 秀子
    • Organizer
      2014LET九州沖縄支部秋季学術講演会
    • Place of Presentation
      北九州学術研究都市産学連携センター
    • Year and Date
      2015-01-31 – 2015-01-31
    • Invited

URL: 

Published: 2016-05-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi