2015 Fiscal Year Research-status Report
小学校英語の学年に応じたライティング教育と教材:脳科学の観点を加えて
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26370685
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Research Institution | Kyushu Women's University |
Principal Investigator |
中野 秀子 九州女子大学, 共通教育機構, 教授 (20309735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 和典 九州女子大学, 人間科学部, 准教授 (00295007)
夏目 季代久 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 教授 (30231492)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | NIRS / 英語文字表記 / 英語語彙記憶 / 音素認識 / 言語野局在化 / なぞり |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目に本科研費申請時に実験計画に含んでいなっかった島津製作所のLab-NIRSをレンタルして実験を行い、予想以上の興味ある結果を得た。2年目の平成27年度前半は昨年度の実験データを解析し結果をまとめ、中間的発表を平成27年7月の全国英語教育学会(熊本学園大学、熊本)、8月のLET全国研究大会(千里、大阪)と2015EuroCALL(Padova大学, Italy)で発表した。その内容は平成26年度実施状況報告書に記している。これらの結果を踏まえてさらに追加実験が必要になり、平成28年1月にさらに小学生の英語学習と大学院生のスペイン語学習中の脳血流の変化を調べるために、昨年同様、島津製作所のLab-NIRSを1週間レンタルして最終実験を行った。そのため直接経費のレンタル料1,026,000円による不足分を前倒しとして350,000円申請した。実験は平成28年1月に島津製作所のLab-NIRSを1週間レンタルして、小学生3年から6年、中学生1年、大学院生に以下の実験を行った:①母語と外国語学習中の読む、聴く、話す、書くときの基本的な脳活動の違いを調べるために、前年度の実験プロトコルの実験材料を追加して行う。②英語の音素認識、アルファベットの書き方の習熟殿違いや既習・未習語出の違いによる脳活動の変化を調べる。③これまでの結果を踏まえたライティングモデルを構築し、実験材料として作成し、学習中の脳変化を調べる。現在1月の実験結果を解析中で、その結果の一部は本年8月のLET全国研究大会(早稲田大学、東京)で発表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の本科研費で申請書に含んでいなっかったfNIRSをレンタルして実験を行い、予想以上の興味ある結果を得て解析を行い、中間的発表を平成27年度の国内外の学会で3件発表している。これらの結果を踏まえてさらに小学生の3年生から中学生までを参加者に加えて平成28年1月に小学生の英語学習と大学院生のスペイン語学習中の脳血流の変化を調べた。現在その結果をまとめているがこれら2回の実験結果のまとめは本来であれば最終年度の前半から開始するものであった。また、既に学会発表を3件行い、本年は1件がすでに受理されている。このように実験計画は本来のそれより約半年進んでおり、その成果も予想以上にこれまでの研究者の知見を示唆するものであった。また、小学生に関しては小学3年生から中学1年までのデータがとることができて時系列の変化も調べることができる可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は最終年度として2年間の実験をまとめ、以下のように研究を進めていく:①平成27年度の実験データーを解析し、結果をまとめ、学会発表をする。②結果を踏まえた小学校から中学1年までをつなぐ文字・語彙・英文の学習フローチャートを作成する。時期的可能であればこれも学会で発表する。③本年度の予算的に可能であれば、最終実験としてこれらの教材を学習中の脳波測定を行い解析・検討を行いたい。④最終的に、これらの結果を論文に発表し、教材をHPで公開する。
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Causes of Carryover |
当該年度に前倒し支払い請求申請を行い、Lab-NIRSをレンタルして実験を行ったが、予算として準備した金額が990円ほど余った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度の学会発表の旅費の一部に当てる。
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