2014 Fiscal Year Research-status Report
朝鮮半島初期鉄器時代~三国時代の鉄・鉄器生産遺跡出土の倭系遺物に関する研究
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26370912
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Research Institution | Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture |
Principal Investigator |
井上 主税 奈良県立橿原考古学研究所, 企画部企画課, 主任研究員 (80470285)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 倭系遺物 / 日朝関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
朝鮮半島南部の初期鉄器時代から三国時代にかけての鉄・鉄器生産遺跡から出土した倭系遺物に関して、ウリ文化財研究院や世宗文化財研究院などの韓国関係諸機関の協力を得て、データベース化を進めた。あわせて、弥生系土器や土師器系土器などの倭系遺物と共伴する鍛冶関連遺物(鉄滓・炉壁・鍛造はく片・砥石など)のデータベース化もおこなった。上記のデータベース化作業を進めるとともに、次年度以降、複数年にわたり実施予定である資料調査の対象となる倭系遺物の選定をおこなった。調査は、資料の熟覧および写真撮影、実測作業等をおこない、既出資料についても一部の資料を再調査する予定である。 また、韓国人研究者の協力を得て、初期鉄器時代から三国時代にかけての鉄・鉄器生産遺跡に関する最近の発掘成果についての情報も収集した。それによると、近年では金官加耶の中心地である金海(キムヘ)地域の外郭に位置する進永および昌原地域(ともに慶尚南道)や、蔚山地域(慶尚北道)での調査が比較的進んでおり、複数の遺跡において鉄器生産と関連する遺構・遺物などが見つかっていることを新たに確認した。また、朝鮮半島中部および西部でも鉄器生産と関連する遺構・遺物などが見つかっており、倭系遺物の出土はごくわずかであるが、今後注目していく必要があることを認識した。今後は、上記の遺跡から出土した資料のなかで、倭系遺物の出土例がないかどうかを精査し、鉄をめぐる倭人たちの動向について考察を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上半期は異動等のため、ほとんど着手できなかった。下半期より、資料収集および次年度の調査実施のための準備をおこない、研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
朝鮮半島南部の鉄・鉄器生産遺跡出土の倭系遺物に関するデータベース化を引き続き進め、一部既存資料の韓国における確認調査と、最近の発掘調査によって得られた新出資料に対する資料調査をおこなう。これらの作業を併行しておこなうことで、研究の遅れを取り戻すことができると考える。また、関連資料のデータベース化作業にあたって、研究補助員を雇用することによって、研究の円滑な推進をはかる。
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Causes of Carryover |
職場での異動のため、予定していた海外出張ができなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
初年度予定分も含め、海外出張の回数を増やすことで、当初計画通りに研究を進めることができると考える。
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Research Products
(1 results)