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2015 Fiscal Year Research-status Report

ミクロネシアの都市形成と構造変動に関する地理学的研究

Research Project

Project/Area Number 26370927
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

宮内 久光  琉球大学, 法文学部, 教授 (90284942)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 北川 博史  岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (20270994)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywordsテニアン市街地 / 復元地図 / 南洋興発 / 南洋庁 / 沖縄県出身者
Outline of Annual Research Achievements

本年度は南洋群島の中でも南洋興発(株)の城下町と称されたテニアン市街地の形成と内部構造の解明を中心に研究を進めた。テニアン市街地は南洋興発地区と南洋庁設計地区の二つの地区に大別される。南洋興発地区が最初に建設されたことはわかっていたが,南洋庁設計地区がそれと同時に建設されたのか,後から建設されたのかについては,当時の資料は残っておらず,不明であった。しかし,資料収集の過程で南洋興発地区のみが建設されている航空写真が見つかり,両地区は時間差をもって建設されたことが明らかになった。また,この写真から南洋興発地区も少なくても2段階に分けて地区が建設されたことも明らかになった。さらに,南洋庁設計地区においては,現地調査により,街路が南洋興発地区と接続を意識しながらも,独自の区割りがされていたことが確認できた。
テニアン市街地の都市内部構造については,南洋興発地区と南洋庁設計地区のそれぞれにおいて調査した。社宅街である南洋興発地区は職階によって住み分けされている。戦前の社宅街に居住していた方々に聞き取り調査を行い,社宅が7~8程度の職階グループにより住み分けられていたこと,職階により運動会が2回に分けて行われるなど,一つの空間が時間によって使い分けられていたことが明らかになった。南洋庁設計地区においては,国立国会図書館所蔵の臨検視察営業者名簿から昭和10年代後半の商業,サービス施設の立地と変化を明らかにした。特に,沖縄県出身者が経営する施設がすずらん通りではなく,海岸沿いの汐留区,東区,南区などに多いなど,特定の地区に集積していることも確認できた。
また,本年度の研究の成果の一部は,2冊の図書の分担執筆で公表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

テニアン市街地について,市街地の形成と展開,および内部構造についてほぼ解明ができたことから,このような進捗状況の判断を行った。今後はロタ島ソンソン市街地の復元地図を作成し,サイパン島ガラパン市街地,パラオ島コロール市街地,ロタ島ソンソン市街地の市街地形成と都市内部構造が解明すれば,本研究課題は達成できる。現段階でその目途は立っている。

Strategy for Future Research Activity

まずは地図が未整備のロタ島ソンソン市街地の復元地図作成を早急に行いたい。そのために,米国国立公文書館において米軍撮影の空中写真を入手する必要がある。そして,テニアン市街地と同様な手法を用いて,パラオ市街地,ガラパン市街地,ソンソン市街地について市街地の形成と展開,内部構造について今後解明していく。そのためには,南洋群島を日本よりも前に統治していたスペインやドイツが作成した地図を入手する必要がある。

Causes of Carryover

昨年度執行できなかった米国国立公文書館での米軍空中写真取得のための旅費が,今年度も執行できなかった。その理由として,今年度はテニアン市街地の都市構造解明を中心に研究を行ったため,米軍空中写真が必要なロタ島ソンソン市街地の復元地図作成と順番を入れ替えたためである。もちろん,12月に北マリアナ連邦に現地資料収集をした際に,ソンソン市街地を映した写真を入手してきており,次年度米国国立公文書館で空中写真を取得できれば,すぐに復元地図の作成ができるように準備はしてあり,研究課題の遂行上問題はない。

Expenditure Plan for Carryover Budget

テニアン市街地の都市構造研究は本年度でほぼ見通しがたったので,次年度は秋までに米国国立公文書館へ行き,米軍空中写真を取得する旅費を執行する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015

All Book (2 results)

  • [Book] 日本人の国際移動と太平洋世界 日系移民の近現代史2015

    • Author(s)
      米山裕・河原典史編著
    • Total Pages
      318
    • Publisher
      文理閣
  • [Book] 浦添市移民史 本編2015

    • Author(s)
      浦添市移民史編集委員会編
    • Total Pages
      603
    • Publisher
      浦添市教育委員会

URL: 

Published: 2017-01-06  

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