2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research on establishment of new city planning system by taking into account the improvement of public transport means
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26380045
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
大橋 洋一 学習院大学, 法務研究科, 教授 (10192519)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コンパクトシティ / 都市計画 / 公共交通計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、都市交通(とりわけ公共交通)に着目し、コンパクトシティを実現可能とする都市法制のあり方を探求する点にある。平成28年度においては、国土交通省社会資本整備審議会都市計画部会への参画と並行して、日独比較研究として、夏にドイツを訪問し、ドイツ公法学を代表する諸教授と意見交換の機会を有した。例えば、ドイツを含むヨーロッパ法において、近年、「良き行政を求める権利」が生成され、その具体的内容には、説明責任や市民参加など、わが国で新たな一般原則として語られるものと同一内容の法原則が多く発見された。こうしたヨーロッパ法の研究動向について、コンスタンツ大学法学部のハンス・クリスティアン・レール教授と対談の機会を有した。合わせて、ドイツにおける行政法総論とヨーロッパ法の関係に造詣の深いハイデルベルク大学のシュミット・アスマン教授とも、議論の機会を有した。こうした中で、都市法などの行政法各部法を固有の視点から考察する必要性に関して、バイロイト大学法学部のレプシウス教授と対談の機会を有した。これらの成果は、「行政法の一般原則」として論文にまとめ、公表することができた。また、具体的紛争事例に関する実態研究として、都市計画と道路建設の衝突事例を素材に、市民参加や市民による管理を基礎とした都市法制研究を進めた。その成果は、「道路建設と古墳保護ー協議会の機能に関する一考察」に公表することができた。上記の成果は、行政法の基本書『行政法Ⅰ 現代行政過程論(第3版)』においても公刊することができた。
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