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2016 Fiscal Year Research-status Report

東アジア地域秩序の展望-国際ルールの形成過程における規範の衝突と融合

Research Project

Project/Area Number 26380217
Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

湯澤 武  法政大学, グローバル教養学部, 教授 (10583883)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywords国際関係論 / 東アジア
Outline of Annual Research Achievements

平成28年度は、平成27年度に引き続き、主に以下の主要課題2点について研究を進めた。①多国間制度を通じた規範・ルール形成に関する理論を構築する。②地域主要諸国が政治・安全保障分野のルールにどのような規範を反映させようしてきたのか、③それらの諸国間のバーゲニングの結果、どのような性質を持ったルールが誕生、または誕生しつつあるのかを、ルール形成のプロセスの考察を通して明らかにする。

①については、平成28年度International Studies Association(ISA)の年次大会で報告した原稿を基に、更なる理論の発展に取り組んだ。原稿については、平成28年度の段階で学術誌に投稿することも考えたが、研究課題②③に関する情報収集を更に進め、実証部分の厚みを増やしたうえで投稿したほうがよいと考え、見送ることにした。本課題については、上記の点に取り組んだうえで、平成30年4月にサンフランシスコで開催されるISAの年次大会で報告を行い、そのうえで学術誌に投稿する計画を立てている。

②③については、東アジアの海洋安全保障分野における主要ルールとして生まれつつある「南シナ海の行動規範」やASEAN地域フォーラム(ARF)で発展してきた安全保障協力に関するルールの交渉過程の実態について情報収集を行うことを目的に、11月初旬にジャカルタで聞き取り調査を行った。現地ではASEAN事務局、インドネシア外務省の交渉担当者やシンクタンクの研究者にインタビューを行った。この取り組みの成果については、平成28年11月に開催されたアジア政経学会の秋季大会、また平成29年1月に開催された大阪大学の国際シンポジウムで報告を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成28年度はインドネシア以外にシンガポール、ベトナムでも聞き取り調査を行う予定であったが、「南シナ海の行動規範」の締結が、関係諸国間が立てた当初の計画より遅れていることから、シンガポールとベトナム行きを次年度に見送ることにした。そのため、情報収集の面でやや遅れが生じた。

Strategy for Future Research Activity

上記の①の理論研究については、理論の更なる発展に取り組んだうえで、平成30年4月にサンフランシスコで開催されるISAの年次大会で報告を行う計画を立てている。そこで十分なフィードバックを得たうえで、来年度早々に報告原稿を学術誌に投稿する予定である。上記②の実証研究に関しては、まずアジア政経学会で報告した原稿を改訂したうえで、平成29年度秋に発行される同学会誌への掲載を目指し、7月までに原稿を提出する予定である。また大阪大学で行った報告原稿については、海外の学術誌への掲載を目標とし、アジアの国際関係の分野で評価の高い学術誌に、6月までに原稿を投稿する予定である。その後は「南シナ海の行動規範」のアウトラインが7月までに完成するめどが立っていることから、これまで実施できなかった海外調査(シンガポール、ベトナムなど)を順次行う予定でいる。尚、本研究事業においては、来年度4月に海外で学会報告をする必要性、また学会報告後に理論と実証研究を更に深く融合させるために海外調査を行う必要性があることから、研究期間の1年間の延長を視野にいれている。

Causes of Carryover

予定していた海外調査を実施できなかったことが主な理由である。

Expenditure Plan for Carryover Budget

引き続き本研究に必要な資料を収集するとともに、平成28年度に実施予定であった海外調査を順次実施する予定である。尚、本研究事業においては、より良い研究成果を得るために、平成30年度に米国の学会での研究報告や更なる海外調査を行う計画を立てているため、研究期間を1年延長することを視野にいれている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017 2016

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] From decentering to recentering on the United States: Japan's approach to security multilateralism in Eat Asia2017

    • Author(s)
      Takeshi Yuzawa
    • Organizer
      Osaka University International Symposium: Non-American Directions in Japan’s Security
    • Place of Presentation
      大阪大学吹田キャンパス(大阪府吹田市)
    • Year and Date
      2017-01-16 – 2017-01-17
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] ASEANの対南シナ海外交の効用と限界:地域秩序形成へのインプリケーション2016

    • Author(s)
      湯澤武
    • Organizer
      アジア政経学会
    • Place of Presentation
      北九州国際会議場(福岡県北九州市)
    • Year and Date
      2016-11-19 – 2016-11-20

URL: 

Published: 2018-01-16  

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