2015 Fiscal Year Research-status Report
後発工業国企業による産業プラットフォームの構築メカニズム
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26380353
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
川上 桃子 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター技術革新・成長研究グループ, 研究グループ長 (30450480)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 後発工業国 / 産業プラットフォーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,2000年代以降,後発工業国である台湾のなかから「産業プラットフォーム」型の基幹部品--すなわち,多数の企業がそれをもとに補完的な製品やサービスを開発する基礎となるような技術をカプセル化した基幹部品――を提供する企業が出現しつつあることに着目し,その背景を明らかにすることである。2年目にあたる2015年度は,以下の研究を行った。第1に,台湾企業が,液晶デジタルテレビの中核機能を高度に集約化したコアチップ(システム・オン・チップ)の供給者として急速な興隆を遂げた過程を,その背後で働いた企業レベルの成長メカニズムに注目して分析し,論考を執筆した。第2に,シリコンバレーとの密接なリンケージを形成しながら成長を遂げてきた台湾の医療機器スタートアップ企業についての調査を進め,これらの企業のビジネスモデルを分析するための材料を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題実施に特に問題はなく,おおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたる2016年度には,研究成果のとりまとめに向け,複数回の海外調査の実施と調査結果のとりまとめを行う予定である。6月に開催予定のSASE (Society for Advancement of Socio-Economics) Annual Meeting での研究報告をはじめ,複数の学会での研究報告を予定しており,これにむけた調査結果の整理と論考執筆に力をいれたい。
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Causes of Carryover |
2015年秋に予定していたアメリカでの調査および国内調査を,準備の関係上,2016年度に延期した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年度は二度の米国出張を予定および国内での調査の実施を計画している。
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Research Products
(5 results)