2014 Fiscal Year Research-status Report
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26380399
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| Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
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Principal Investigator |
安岡 孝司 芝浦工業大学, その他の研究科, 教授 (80554980)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 金利リスク評価 / ソルベンシーリスク / リスクの市場価格 / 金利モデル / リアルワールドシミュレーション |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はガウシアンHJMモデルでリアルワールド(RW)シミュレーションの研究を進めることである。本年平成26年度は、ガウシアンHJMモデルでRWシミュレーションの性質を体系的に説明する理論を構築した。これは研究代表者自身がすでにLIBOR マーケット(LM)モデルで展開した理論をガウシアンHJMモデルで、並行に展開することによって実現した。
具体的にはリスクの市場価格を観測期間中一定と仮定し、その推定式を導いた。これまで、リスクの市場価格は統計ソフトによって数値のみが計算されていたが、推定式を得たことで、リスクの市場価格の値を理論的に解釈できるようになった。この応用として、RWシミュレーションはヒストリカルなドリフトとボラティリティを持つ確率モデルで表されるという結果を導いた。これによって、ガウシアンHJMタイプのRWモデルの性質が、LMモデルでの結果よりも簡単な構造で説明できることになった。
これらの結果により、RWモデルが理論研究の対象になり、同時にRWモデルの実用化が可能になる。とくに生保業界で議論されている金利リスク評価について、一連の理論体系に基づく具体的な手法を提案することになる。
ガウシアンHJMタイプでの研究をまとめた論文はオープンアクセスの学術論文誌 Quantitative finance letters に受理され、すでに公表済である。また、内容を日本語でわかりやすく解説したものを特別寄稿としてアクチュアリージャーナルに掲載した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ガウシアンHJMモデルで導いたリスクの市場価格の推定式は統計学的な根拠までは示していなかったが、その後の研究により、最尤推定値に等しいという結果を得た。
また、Hull-White(HW)モデルはガウシアンHJMモデルの特殊ケースであり、構造がさらに簡単なため、金融機関で広く使われている。本研究ではHWモデルでのRWシミュレーションの研究をH27年度に計画していたが、これについてもある程度進んでいる。
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| Strategy for Future Research Activity |
順調に成果を得ており、今後の研究課題遂行に特に変更は不要である。そのうえで、理論研究の対象を拡げつつ、実用化研究を深める。
研究成果は海外の金融機関などに広く伝わるような情報発信を考えたい。
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| Causes of Carryover |
次年度使用額は約２０００円であり、執行上の誤差の範囲である。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記理由より、次年度使用計画に大きな変更はない。
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