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2016 Fiscal Year Research-status Report

イギリス農業革命から景観・環境の保全へ

Research Project

Project/Area Number 26380417
Research InstitutionKanto Gakuen University

Principal Investigator

國方 敬司  関東学園大学, 経済学部, 教授 (70143724)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywords農業革命 / 農法 / イギリス農業 / 歴史的景観の保全 / ウォータ・メドウズ
Outline of Annual Research Achievements

先進国の農業は困難な状況におかれており,イギリスにおいても農業問題に関しては様々な課題を抱え,種々の取り組みが進められている。本研究では,イギリス農業革命期に構築されたWater Meadowsを歴史的景観・農業施設として保全する試みと,イースト・アングリアで進行したFenの農業用地化に対して現在では農業用地化以前の状態へと復元する試みが進められているので,それらの取り組みを紹介する。
両者ともにイギリス農業革命時代に進められた農業生産のあり方が,現在に至ってそれぞれ異なる保存・保全活動として提起されているのである。
平成28年度は,イギリスに赴き,SalisburyのHarnham Water Meadowsの春期の状況を実地調査するとともに,Wiltshire and Swindon History Centreに赴き,資料収集をおこなった。1957年から1962年にかけてAvon ValleyにおけるWater meadows復元に関するDefence Land Agentの書簡を入手し,第二次世界大戦後においてもWater meadowsがこの地における農業にとっては意義を喪失していない,と認識していた人々の存在を確認した。また,Wardour教区のthe Bridsor, Hazledon and Walnead Water Meadowsへの灌水に関するルールも入手し分析中である。
一方,イースト・アングリアにも実地調査に出かけ,Holkham Estateおよびその周辺を視察し,ウィルトシァの丘陵地帯と異なる農業景観を確認した。
平成28年度は,これまでとは異なる研究教育環境に対応することに追われ,資料収集等は進めることができたものの,研究成果を公表することができなかった。平成29年度は,資料の分析結果を活字化することに努めたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成28年3月に国立大学法人を定年退職し,4月より新たに私立大学に奉職することになった。奉職先のカリキュラム編成の関係で,これまでとは異なる授業科目を教える必要が出てきて,その講義については一から授業内容を構想・作成することとなり,かなりの時間を注力する必要があった。
また,従来教えてきた授業科目であっても,大学のカリキュラム方針などにもとづいて手直しや修正を進めていく必要があった。
さらに,初年度から大学執行部の一員として勤めることになり,国立大学法人とは異なる職場環境の中で校務に時間を取られることになり,必ずしも研究に十分な時間を充当することができなかったのが実情である。
以上のような職場の変更から,従来とは異なる研究推進体制を構築するのに時間がかかり,資料収集を進めることはできたものの,その解読と分析には十分な時間を割くことができなかったので,研究の推進にはいささかの遅れが出ている。

Strategy for Future Research Activity

不慣れな新しい環境の中での執行部の一員としての勤務には無理があるので,その職は免除してもらい,平成29年度は研究教育に専念することになった。また,授業についても,28年度の一年間の講義を通して一通りの用意が調ったことにより,研究に時間をあてる体制が整うものと考える。
なお,本研究の検討対象のうち,イーストアングリアのFenについては資料収集などは進行しているものの,当面は時間的な制約から判断してウィルトシァのウォータ・メドウズの研究に専心することにしたい。先述のように,資料収集などは済ませてあるので,解読と分析を推し進め,論文執筆に着手する。

Causes of Carryover

平成28年度については,資料収集などは順調に進行したものの,その解読・分析については十分に時間を割くことができず,論文執筆に至らなかった。そのために,論文執筆にかかわる図書購入などの予算執行が遅れて,平成29年度使用額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成29年度は,論文執筆を進めることとしており,それとかかわって必要となる関連文献の購入や文献探索などに使用する予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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