2015 Fiscal Year Research-status Report
日・台の中小製造企業のマーケティング戦略に関する実証研究
Project/Area Number |
26380588
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
王 怡人 琉球大学, 観光産業科学部, 教授 (20290538)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 中小製造企業 / マーケティング活動 / 国際調査 / 台湾 |
Outline of Annual Research Achievements |
26年度の文献レビューに基づいて、質問票を作成しました。さらにその内容を中国語に訳し、台湾の調査会社に文言のチェック及び調査の実施を行った。 質問項目の内容は主に3つの部分に分けられる。1、対外的にビジネスパートナーと繋がる可能性についての把握。具体的に、自社の新製品・技術開発の困難度と開発頻度、業界におけるビジネスパートナーの数と新規開拓の困難度といった項目で測定している。この把握で、中小製造企業がそれぞれに直面している経営環境の状態を把握する。2、社内効率化に対する努力の度合いについての把握。この部分の測定項目は、代替技術、素材の開拓、従業員トレーニング、生産ラインのレイアウトの変更などの項目で測定している。中小製造企業のマーケティング活動は経営資源の制限により、大企業とは異なる可能性があるので、この部分では「研究開発活動」の他に「経営の効率化」といった2つの側面からマーケティング活動の内容を測った。3、その他のイノベーティブな活動についての把握。この部分は上記の研究開発や経営効率化以外、例えばSNSによる情報発信やブランド作りに関連する努力といった項目で測定している。
調査の実施概要は以下の通りである。27年9月16日から10月8日の間に、台湾地区における5つの一級都市と17個の二級都市における従業員人数50人以下の中小製造企業を対象に調査を行った。回答者は企業の研究開発部門、営業部門、およびそれに関連する部署のスタッフに限定した。電話による調査で、全体423社とコンタクトを取ったが、途中で回答を中断したものと回答が不完全なサンプルを除いて、最終的に102個の有効サンプルを回収した。現在、回収したデータを分析中である。28年度内にその結果を公刊する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表と分担研究の台湾での調査は概ね予定通りに行った。 今回の調査内容は比較的に複雑になったため、分析に関して有効な合成変数の作成で少し遅れが生じている。急いで間違った分析結果を出すよりは、慎重に行うので、その結果は28年度中に公表する。
|
Strategy for Future Research Activity |
台湾のデータの分析を行いながら、28年度の前半に日本での調査を展開する。両方のデータを用いて、日・台中小製造企業のマーケティング活動の比較研究を行う予定である。
分析結果ができあがり次第、紀要やジャーナルに投稿し公刊する。
|
Causes of Carryover |
移籍に伴って、海外学会報告の申込が遅れたため、海外旅費の使用が大幅にずれた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度に分析結果の公表に伴って、海外学会での報告を積極的に行う。
|
Research Products
(1 results)