2015 Fiscal Year Research-status Report
ピアサポーターの役割拡大に向けた精神障害者地域移行支援協議会の要因に関する研究
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26380822
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Research Institution | Kyushu University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
黒須 依子 九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (80369165)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ピアサポーター / 精神障害者 / 精神障害者地域移行支援活動 / 精神障害者地域移行・地域定着支援事業 / 協議会 |
Outline of Annual Research Achievements |
H27年度は以下2調査の実施、H26年度実施調査の分析継続、H27年度実施調査のデータ入力と集計、及び逐語録作成を行った。 対象圏域での協議会運営システムとピアサポーター地域移行支援活動(以下「ピア支援活動」)の開始・継続に向けた発展過程、協議会の役割、ピアサポーターの活動状況等を明確化することを目的に、精神障害者地域移行支援協議会等(以下「協議会」)構成員に対する郵送アンケート調査(以下「アンケート」)、協議会運営担当者(以下「協議会担当者」)に対する訪問型インタビュー調査(以下「インタビュー」)、調査対象圏域で行うピアサポーターによる地域移行支援活動(以下「ピア支援活動」)に対する参与型観察調査(以下「参与型観察調査」)を行った。アンケート対象は、H26年度アンケート回答者で当調査実施に対する同意を得た協議会運営担当者、及び当協議会担当地域のピア支援活動である。 まず、協議会に対するアンケート調査(以下「協議会アンケート」)は各協議会開催時に協議会構成員への協議会アンケート票等の配布を協議会担当者に依頼し、同時に配布した研究内容説明書等により本研究協力に対し同意を得た上で個別郵送方式での返送を依頼した。その結果、配布調査票数350票に対し38.6%の回収率を得た。 次に、インタビュー調査は、対象者をH25年度(又はH26年度)協議会担当者とし、個別面談方式による約90分のインタビューを行った。インタビュー内容はレコーダーに録音し逐語録を作成した。 また、参与型観察調査はインタビュー実施の翌日実施を基本とし、地域移行支援活動におけるピアサポーターの役割、活動状況、専門支援職の関わり方等について調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H26年10月末までの回収を予定していた協議会アンケート調査実施期日が調査対象施設や対象圏域等の諸事情により遅れ、計画した全調査対象施設からの調査票回収終了がH27年3月末となった。その結果、H27年度中での協議会アンケート調査データ分析がH27年度内に終了できなかった。 尚、同様に調査対象施設や対象圏域の諸事情により、インタビュー実施とピアサポーターによる地域移行支援活動に対する参与型観察調査(以下「参与型観察調査」)が、計画した数か所の施設等で、H27年度実施ができなかった。H27年度調査未実施施設に対し、H28年度に実施する計画である。また、調査対象施設との日程調整が思うように進まず、訪問型インタビュー調査、参与型観察調査の実施に計画以上の時間と経費を使用した。 上記の結果、インタビュー調査の実施、調査結果の集計、記録作成、及び分析等をH27年度中に終了することができず、H28年度への一部延長となった。
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Strategy for Future Research Activity |
H27年度実施の協議会構成員に対するアンケート調査(以下「協議会アンケート」)の分析を進め、H26年度アンケート調査結果(対象:協議会運営担当施設、又は機関)と協議会アンケート集計結果との照合分析を進める。 また、H27年度未実施となった施設等でのインタビュー調査、ピアサポーターによる地域移行支援活動に対するピアサポーターによる地域移行移行支援活動に対する参与型観察調査(以下「参与型観察調査」)の実施、逐語録作成、観察記録を作成する。その上で、ピアサポーターによる地域移行支援活動(以下「ピア支援活動」)推進に向けた調査対象協議会の役割と協議会運営システム、ピア支援活動の現状をH27年度調査結果として明らかにする。 H26年度アンケート、インタビュー、参与型観察調査、及び協議会アンケート結果を、ピア支援活動実施地域が多く存在する地方自治体とそうでない自治体(本調査開始前に本研究に対する協力と承認を受領済)とに分け照合分析し、ピアサポーターの役割拡大に影響を及ぼす相互作用要因について分析を進める。これらの分析結果を研究報告書、研究論文としてまとめる計画である。
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Causes of Carryover |
H27年度実施を計画した調査対象施設のうち数か所の施設において、調査対象施設、又は調査対象圏域の諸事情により、訪問型インタビュー調査、ピアサポーターによる地域移行支援活動に対する参与型観察調査(以下「参与型観察調査」)を、H27年度中に実施できなかった。その結果、当該調査実施のために用意した旅費等の予算が残ったことが、次年度使用額が生じた理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
インタビュー調査、参与型観察調査がH27年度中に実施できなかった数か所の調査対象施設に対しH28年度の当該調査の実施を計画し、上記H27年度未使用額はその旅費等として活用する計画である。
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Research Products
(1 results)