2015 Fiscal Year Research-status Report
連携型授業省察による共同的学びが教師の職能成長及び授業改善に及ぼす影響
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26381029
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
中井 隆司 奈良教育大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (90237199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 博文 京都女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00342379)
伊藤 剛和 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (40249488)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 連携型授業省察 / 教師の共同的学び / 教師教育 / アセサー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題開始2年目である平成27年度は研究代表者及び研究分担者が協力して,次の3つの研究課題を遂行した. 1.連携による現職教員の学びを支援する仕組みに関する研究:教育委員会,研究者,現職教員などの連携による現職教員の学びを支援する仕組みについて現地調査を実施した.国内では,研究分担者が福井県教育委員会,奈良県教育委員会,京都府教育委員会を訪問し,現職教員を育てる仕組みについて調査をし,必要な資料を収集した.また、海外ではアイオワ州教育省の取組について追加調査を実施し,必要な資料を収集した. 2.連携型授業省察による教師の共同的学びの創出:現職教員4名を対象に各学期に1回(年間3回)自身の実践・保育を映像に収録し,自己省察チェックリスト,現職教員自身による省察コメントの記録,2名のアセサーによる省察コメントの記録という手順で映像による省察システムであるMovie Reflectorを用いて連携型授業省察を実施した(当初計画では3グループ計15名の現職教員で実施する予定であったが,現職教員と研究者間の予期せぬ諸事情が生じたため1グループ4名のみの完了となった). 3.研究会議:研究代表者と研究分担者間で研究進行状況に応じて,個別に会議を開催し共通理解を得た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度訪問できなかった一部の教育委員会へは今年度訪問調査を実施することができたが,本年度訪問を予定していた別の教育委員会への訪問調査が相手方との日程調整がつかず実施することができなかった.また,今年度の研究課題「連携型授業省察による教師の共同的学びの創出」の一部が現職教員と研究者教員間の予期せぬ諸事情で2グループが予定通り完了できなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
1.連携による現職教員の学びを支援する仕組みに関する研究:教育委員会,研究者,現職教員などの連携による現職教員の学びを支援する仕組みについての現地調査を継続して実施する.国内では,昨年度訪問調査することができなかった教育委員会を予定している. 2.連携型授業省察による教師の共同的学びの創出:昨年度予期せぬ諸事情で完了することができなかった2グループは新たに1年目の取組として実施し,昨年度予定通り実施できたグループは引き続き2年目の取組を実施する現職教員と新たに1年目の取組を実施する現職教員の2タイプで実施する. 3.研究発表:昨年度収集した現職教員及びアセサーの省察コメントを分析し,研究成果の一部として研究発表する. 4.研究協力者による本研究内容の信頼性評価::研究協力者であるDr.Metzler氏(Georgia State University in USA)に本研究内容の信頼性について評価を実施してもらう. 5.本年度の研究課題遂行について,研究代表者及び研究分担者間での共通理解を得るために会議を開催する.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は2つある.1つ目の理由は謝金である.当初,協力して頂く現職教員に謝金を支払う予定をしていたが,一部で本研究課題の取組を当該園教諭の研修及び教員間の自主研修として位置づけて頂いたので謝金が発生しなかった.2つ目の理由は旅費である.当初計画では今年度に本研究プロジェクトの構想及び途中経過について研究発表する予定であったが,研究途中で結果が得られていないという理由で研究発表が採択されなかった.また,今年度予定していた一部の国内調査研究が相手先と日程が合わず実施できなかったためである.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
これによって生じた予算は,次年度以降の研究発表等の費用として使用する予定である. 今年度訪問できなかった訪問先は,次年度に改めて日程調整して訪問する予定である.
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