2017 Fiscal Year Annual Research Report
Children under Three in the time of Universal ECCE Provisions-State and Issues of Family Daycare in Japan, Germany and England
Project/Area Number |
26381096
|
Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
椨 瑞希子 聖徳大学, 教職研究科, 教授 (30269360)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 亮子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50221958)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 家庭的保育 / イギリス / ドイツ / 日本 / 国際比較 / 保育政策 / 保育職の専門性 / 保育の質保証 |
Outline of Annual Research Achievements |
【調査】5月に海外研究協力者のL.Ang博士(UCL)と合同で、東京、川崎、横浜の家庭的保育室において第2次実地調査を行うとともに、共著論文の執筆分担について打ち合わせた。10月には「東京都家庭的保育者の会」の全会員181名を対象に、郵送法による質問紙調査を実施し、108票を回収した(回収率59.7%)。調査項目に、全英児童局(NCB)の「チャイルドマインディング実態調査報告」(2011)から抜粋した項目を組み込んだことで、日英における家庭的保育の位相を量的に対比するデータが得られた。子どもの意思の尊重度合いや保育の質の捉え方に、日英の違いが認められた。10月のストックホルム出張時には、市内の家庭的保育室、及びスウェーデンにおける家庭的保育研究の第一人者M.Karlsson博士宅を訪問し、同国の現状と課題について情報提供を受けた。保育の市場化に伴う問題が明らかになり、英国の状況に対する理解が深まった。 【国際学会発表】8月の欧州幼児教育学会(EECERA)において、以下の2つの発表を行った。(1)「日本の家庭的保育者の自画像」(口頭発表)、(2)「日独における家庭的保育の研究動向」(ポスター発表)。(1)はAng博士の発表に連続する形にまとめたもので、まず日・英の家庭的保育事業の制度上の位置づけと制度運用上の違いを示した。そのうえで日本の家庭的保育の姿を写真と保育者の語りを通して描き、その特長として、日常生活の規範や生活リズムの確立と維持の重視を挙げた。(2)では、日本語とドイツ語で発表された論文数の推移、及びその主題と内容から研究動向を明らかにし、それを両国の保育政策における家庭的保育事業の位置づけと関連させて、提示した。 【著作物】研究発表欄の通り。 【その他】「東京都家庭的保育者研修会」(平成29年11月18日於東京都庁)において、本研究の成果の一端を紹介する講演を行った。
|
Research Products
(9 results)